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2018-07-11 17:00

社会

IPI、ロイター記者の起訴を「報道の自由を著しく侵害」と批判

IPI
「約束した自由の代わりに抑圧を選択した」
報道の自由の促進や保護、報道実践の改善を目的として設立された世界的組織「国際新聞編集者協会(International Press Institute:IPI)」は7月9日、ミャンマーで拘束されていたロイター記者が正式に起訴されたことを受け、「表現の自由と報道の自由を著しく侵害した」とする声明を発表した。

起訴されたのはロイター通信のミャンマー人記者Wa Lone(32)とKyaw Soe Oo(28)の2名で、昨年12月に逮捕されている。

記者2名は警察官に与えられた機密文書を保持していたとして起訴されたが、IPIのRavi R. Prasad氏は、
「ミャンマーのノーベル平和賞受賞者であるアウンサンスーチー氏が率いる民主的に選出された政府は、約束した自由の代わりに抑圧を選択した」(プレスリリースより)
と記者2名の起訴を批判した。

また、
「今、彼女の政府は軍事政権のように行動し、重要な声を黙殺している」(プレスリリースより)
とつけ加えている。

ミャンマー政府に起訴の取り下げと釈放を要請
ロイター通信の記者2名は、ミャンマー西部のラカイン州でイスラム系少数民族ロヒンギャの男性が治安部隊に殺害された事件を調べていた。

警察官が記者2名をレストランに呼び出し、機密文書を受け取った直後に、記者2名は逮捕されている。

Prasad氏は、
「記者が国家機密法に反していると非難することで、ラカイン州での治安部隊による残虐行為の調査が容認されることはない」(プレスリリースより)
と怒りをあらわにした。

また、抑圧的な政権が記者を逮捕することは可能だが、独立系メディアを黙らせることはできないことにも言及している。

なお、IPIはミャンマー政府に対し、ロイター通信の記者2名の起訴を取り下げ、釈放するよう求めている。

(画像はプレスリリースより)


外部リンク

国際新聞編集者協会:IPI
https://ipi.media/

IPIのプレスリリース
https://ipi.media/myanmar/

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