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2018-06-22 11:00

社会

コマツを含む3社がミャンマーの人権侵害に関与と報告:非営利団体

スウェドウォッチ
土地没収、環境破壊、武力紛争への関与を示唆
スウェーデンの非営利団体であるスウェドウォッチ(Swedwatch)は6月20日、ミャンマー国軍や旧軍事政権と密接に関連する鉱山企業で、建設機械・鉱山機械大手である3社の重機材が使用されているとして、3社の土地没収、環境破壊、武力紛争への関与を示唆した。

具体的な社名を出して指摘されたのは、日本の株式会社小松製作所、米国のキャタピラー(Caterpillar Inc.)、スウェーデンのボルボ建設機械(Volvo Construction Equipment)の3社だ。

スウェドウォッチによると、ミャンマー・カチン州の鉱山では2000年代初頭から重機が使用されるようになり、前例のないスピードでヒスイの採掘が可能になったという。

しかし、その影では数千人の地元住民が土地を没収され、多くの森林や山が破壊。さらに、鉱山での土砂崩れや、採掘の影響で洪水も多発し、毎年多くの人が死亡している。

また、カチン州では国軍と武装民族グループ・カチン独立軍との激しい武力紛争が続き、2011年以降、10万人以上が避難を余儀なくされている。

専門家によると、ミャンマーのヒスイ産業には腐敗が浸透しており、紛争当事者の資金源とも密接な関わりがあるという。

リスク回避の努力が実証できず
ビジネスと人権に関する国連の原則(UNGPs)は、製品が悪影響につながる活動で使われるリスクを減らすために、企業はビジネスパートナーに対して力を行使すべきだとしている。

しかし、重機の使用に伴うリスクの特定、緩和、予防するための適切な努力について、今回指摘された3社では実証できなかったという。

スウェドウォッチとの対話で、2社はライフサイクルを通じて販売された製品の最終使用を管理するのは現実的ではないと述べている。

また、一部報道によると、3社ともに「人権侵害に関与していない」という見解を示したという。

(画像はスウェドウォッチより)


外部リンク

スウェドウォッチ
http://www.swedwatch.org/

スウェドウォッチのプレスリリース
http://www.swedwatch.org/report/

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