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2018-06-17 23:00

学術

ダニを封じ込めたクモの糸 1億年前の化石が発見

化石
クモに捕らわれた一瞬がわかる琥珀の化石
およそ1億年前の化石がミャンマーで発見された。6月13日、カンザス大学が発表した。

化石はドイツの採集家パトリック・ミュラー氏が発見したものだ。ミャンマーで採取された琥珀のかけらに科学的価値があると判断し、その標本をベルリンのフンボルト博物館へあずけた。

博物館の科学者ジェイソン・ダンロップ氏が、これを重要な発見と確信し、カンザス大学の研究者で自然史博物館の博士でもあるポール・セルデン氏に託した。

琥珀にはクモの糸に包まれたダニが埋め込まれていた。白亜紀のある日、ダニがクモにとらえられた。ダニは自由になるため抵抗したがクモの糸に閉じ込められ、永遠に封印された。琥珀は生死の一瞬を封じ込めたタブローともいえる。

研究チームは白亜紀のダニとクモの関係性を調査
これまでにもミャンマーの琥珀からダニが発見されたことはあり、古代ダニ標本のほとんどがミャンマーのものだという。しかし、クモの糸に包まれているものははじめての発見だ。

この発見は、白亜紀における複雑な生態系を知る上で、貴重な資料となる。調査チームは、化石から古代のダニとクモ、それに関わる動植物の関係性を調べている。

(画像はプレスリリースより)


外部リンク

カンザス大学・プレスリリース
https://news.ku.edu/

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