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2018-05-26 12:00

社会

国際人権団体、ロヒンギャ女性への性暴力に関する報告書を国連に提出

人権団体
「ミャンマーは国連の要請に応じるべきだ
国際人権団体であるヒューマン・ライツ・ウォッチ(Human Rights Watch)は5月24日、東南アジアに本拠を持つ人権団体フォーティファイ・ライツ(Fortify Rights)とともに、ミャンマー治安部隊がイスラム系少数民族ロヒンギャの女性に対して犯した性暴力に関する共同報告書を国連人権委員会に提出したと発表。

両人権団体は、
「ミャンマーは、ラカイン州北部でロヒンギャの女性や少女が受けたレイプに対して、国軍の責任に関する国連人権団体の要請に応じるべきだ」(プレスリリースより)
と語っている。

この報告書は、2016年と2017年に治安部隊がロヒンギャの村で犯した性犯罪で、両人権団体がバングラデシュに逃避しているロヒンギャ難民に数百回にわたりインタビューした情報が含まれているという。

証人や生存者は、多くの女性や少女がグループでレイプされ、かんだり蹴られたりなど身体的な虐待を受けたことを明らかにした。さらに、兵士は老人や子どもを殺害し、幼児を火に投げ込んだという。

「政府に圧力をかけなければならない」
ミャンマー政府は治安部隊に対し、強姦を禁じる軍事行動規範を尊重するよう指示していると主張。加えて、自らの軍隊が犯した性犯罪を繰り返し否定している。

昨年、ロヒンギャに対する性暴力の報告に対してラカイン州首相は、
「これらの主張をしている女性を見て、誰か強姦したいと思うだろうか?」(プレスリリースより)
と述べ、危機管理能力の欠如を露見させた。

女性差別撤廃条約(CEDAW)を実施・監視する独立監視委員会は2017年11月、ラカイン北部の女性と少女の状況に関する報告書を2018年5月28日までに提出するようミャンマー政府に要請しているが、未だ提出されていない。

フォーティファイ・ライツのマシュー・スミス(Matthew Smith)CEOは、
「CEDAW委員会の報告要請は重要な一歩だったが、国連は女性や少女に対する残虐行為やこれまでに起こった虐待の否定を終わらせるよう政府に圧力をかけなければならない」(プレスリリースより)
と見解を述べている。

(画像はプレスリリースより)


外部リンク

ヒューマン・ライツ・ウォッチ
https://www.hrw.org/

フォーティファイ・ライツ
http://www.fortifyrights.org/

ヒューマン・ライツ・ウォッチのプレスリリース
https://www.hrw.org/news/

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