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2018-05-10 20:00

社会

WHO「ロヒンギャ問題」に警告 疾病、自然災害、深刻な資金不足

WHO
疾病、自然災害、深刻な資金不足のリスク
国連(United Nations:UN)の専門機関である世界保健機関(WHO)の緊急手術担当ディレクター・リチャード・ブレナン博士は5月8日、ジュネーブにあるWHO本部で「ロヒンギャ問題」について警告を発した。

ブレナン博士は、67万人以上のイスラム系少数民族「ロヒンギャ」がミャンマーから隣国バングラディシュへ避難している問題で、疾病、自然災害、深刻な資金不足のリスクを訴えている。

ブレナン博士によると、バングラディシュに避難しているロヒンギャ難民の大部分が「過密状態の非衛生的な避難所」で生活をしているという。

また、洪水、地滑り、サイクロンなど、季節に伴うリスクもある。

深刻な資金不足
WHOは昨年10月と11月に、難民キャンプがある国境付近のコックス・バザール(Cox's Bazar)とその周辺の十数カ所で、コレラワクチン接種キャンペーンを実施。

ブレナン博士は、この地域で暮らす約90万人の避難民の死亡率が低いままであったことを「大きな成果」としている。

コレラに対する脅威があるにも関わらず、WHOの関係者は、
「優先されるべき健康上の懸念の1つに過ぎない」(プレスリリースより)
と述べ、水と衛生設備に焦点を当てる必要性を強調した。

ブレナン博士によると、避難民を援助するために約9億5,000万ドルが必要とされているが、この金額の約16%しか提供されておらず、ヘルスケアに関しては資金調達ニーズのわずか6.3%しか満たされていないという。

なお、ミャンマーのラカイン州では、国連の保健機関が疾病の監視、訓練、移動診療所、医療用品の提供を制限されているため、懸念されている。

(画像はプレスリリースより)


外部リンク

WHO
http://www.who.int/

国連
http://www.un.org/

国連のプレスリリース
https://news.un.org/

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