2018-05-14 12:00
社会
ミャンマー軍と民族武装勢力が衝突、少なくとも19人死亡

国軍が運営するカジノを攻撃
中国との国境に近いミャンマー・シャン州北部で5月12日の早朝、国軍と民族武装勢力が衝突し、少なくとも19人が死亡し、29人が負傷した。死亡したのは、一般市民15人、警察上官1人、兵士3人の計19人で、負傷したのは地元住民20人、警官3人、兵士6人の計29人だ。
ミャンマー政府の広報担当官であるZaw Htay氏によると、12日午前5時15分に民族武装集団であるタアン民族解放軍(Ta’ang National Liberation Army:TNLA)が100人以上で、国境の町ムセ(Muse)のパン・カム橋(Pan Kham Bridge)近くで突然攻撃を仕掛けたという。
TNLAのスポークスマンは、
「このグループは、シャン州北部と中国雲南省を隔てる川から数百メートルのところにある民兵とミャンマー国軍が運営するカジノを攻撃した」(REUTERSより)
と述べ、攻撃の事実を認めた。また、この攻撃は兵士とカジノを運営する民兵を対象としていたが、一般市民が砲火に巻き込まれた可能性があることも認めている。
終わらぬ民族紛争
TNLAのスポークスマンは、ミャンマー国軍がTNLAのキャンプを攻撃しているため、国軍とその支援者にターゲットを絞り攻撃したことを明らかにし、「盗難、強盗、賭博、薬物などによって地元住民の生活が脅かされているとの報告がたくさんある。だから我々はそれらを攻撃した。また、犠牲者は武装した民兵とその家族だった」(The Irrawddyより)
とつけ加えている。一方、政府広報担当官のZaw Htay氏は、
「無実の民間人を標的にするのは、民族的権利を求めることではない。それは暴力行為だ」(The Irrawddyより)
と述べ、TNLAの主張を容認できないと拒絶した。ミャンマーの事実上のリーダーであるアウンサンスーチー氏が2016年に権力を握った後、長期に渡る紛争の終結を最優先事項にあげているが、事態は悪化するばかりだ。
(画像はFrontier MYANMARより)
外部リンク
Nineteen dead in fighting between Myanmar army and TNLA: Military
https://frontiermyanmar.net/
Insurgents in Myanmar kill 19 in attack near China border – official
https://af.reuters.com/
Nearly 20 Killed in TNLA Attack on Outskirts of Muse
https://www.irrawaddy.com/
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