2018-03-29 19:00
社会
国連事務総長、ミャンマー国軍最高司令官の発言にショック

「ロヒンギャには共通する特徴や文化がない」との見解
国連(United Nations)のファルハン・ハク(Farhan Haq)副報道官は3月26日、ミャンマー国軍のミン・アウン・フライン(Min Aung Hlaing)最高司令官の発言に対し、アントニオ・グテーレス(António Guterres)国連事務総長がショックを受けたことを明らかにした。メディアの報道によると、フライン国軍最高司令官は26日、カチン州北部で行われた軍事的集会で、
「ロヒンギャには国内の他の民族と共通の特徴や文化はない」(プレスリリースより)
と述べ、ロヒンギャが市民権を要求したため、ラカイン州で緊張が高まったとの見解を示したという。グテーレス事務総長は、ミャンマーの指導者のロヒンギャに対する見解が統一されていないことに衝撃を受けたとみられる。
共同体としての調和を促進する統一姿勢
グテーレス事務総長は何ヶ月もの間、国際的な注目を集めているロヒンギャの窮状を救うため、国連特別報告者を派遣するなど努力を重ねている。ハク副報道官は、
「事務総長は、ミャンマーのすべての指導者が憎しみ対する扇動と、共同体としての調和を促進する統一姿勢をとるよう促している」(プレスリリースより)
と述べた上で、差別と戦い、諮問委員会の勧告を実施するための制度的措置を進めるためには、そのような指導力が必要であると主張。また、ミャンマー政府が暴力の根本的な原因を解明し、必要としている人々へ安全と援助を提供する責任を果たすことの重要性も再度強調した。
ロヒンギャが自主的に、安全かつ尊厳を持って帰還するためには、指導者だけでなく、国民全体が憎しみ対する扇動と、共同体としての調和を促進する統一姿勢を持つ必要があるだろう。
(画像はプレスリリースより)
外部リンク
国連
http://www.un.org/
国連のプレスリリース
https://news.un.org/en/
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