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2018-03-16 22:00

学術

ミャンマーのアジア象、密猟により新たな危機に

アジア象
象牙を持たないメスや子ども象もターゲットに
ミャンマーのアジア象が密猟により新たな危機に直面していることが、スミソニアン生物学研究所のレポートで発表された。

研究者たちは最初に、GPS付きの首輪を装着した19頭のアジア象について、危機を認識した。調査を開始した後、1年以内に19頭のうち7頭が密猟されてしまったのである。

野生の象にとって最大の脅威は人間と象の戦いにあると考えられていたが、この調査によって、象を危機的状況に追いやっている最大の原因は、密猟である可能性が高いということがわかった。

アジア象の密猟は急速に増えている。特にミャンマーではその数が大きい。また、他の地域や、アフリカ象の状況との大きな違いは、象の肌や肉が捕獲の目的となっていることだ。これまで、象牙を持つオスが密猟のターゲットとなっていたが、ミャンマーではメスや子どももターゲットとなっている。

医薬品やアクセサリーなどに活用か
象牙以外の違法市場については明らかになっていないが、皮膚は医薬品や家具、アクセサリーに使われることもあるという。

スミソニアン生物学研究所とClemson大学の論文著者であるChristie Sampson氏は、
ミャンマーではオス、メス、子どもの区別なく、捕獲されている。成長に時間がかかる象にとって、この状態は大変悲惨な状況を引き起こす可能性がある。(スミソニアン国立動物園&生物保護研究所のウェブサイトより)

と述べている。

(画像はプレスリリースより)


外部リンク

スミソニアン国立動物園&生物保護研究所
https://nationalzoo.si.edu/

プレスリリース
https://nationalzoo.si.edu/

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