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2018-01-25 11:30

社会

バングラデシュ、ロヒンギャ帰還開始の延期を決定

ロヒンギャ
安全保障に懸念を示し帰還を拒否
今月初めに23日からイスラム系少数民族ロヒンギャの帰還を開始することで合意していたミャンマーとバングラデシュだが、帰還開始の前日となる22日、バングラデシュは帰還開始を遅らせる決定を下した。

バングラデシュの難民救援・帰還支援機関のムハンマド・アブル・カラム(Mohammad Abul Kalam)氏は、
「実施すべきことが多く残っている。帰還する人々のリストはまだ準備が整わず、彼らへの確認と一時滞在キャンプの設置が残っている」(The Irrawaddyより)
と述べ、帰還の準備が整っていないことを明らかにした。

また、いくつかの難民キャンプでは緊張が高まっているという報告があり、ミャンマー国内の不十分な安全保障に懸念を示す人々が帰還を反対しているという。

昨年末、ミャンマーとバングラデシュはロヒンギャを「安全・安心・尊厳」を重視して帰還させることで同意。しかし、安全保障に関して不明確なまま帰還のプロセスが進んでいるため、多くのロヒンギャは恐怖を味わった村に帰ることを拒否している。

ミャンマーがバングラデシュを非難
ミャンマー当局は23日午後、首都ネピドーで記者団に対し、
「我々は合意にしたがって、彼らを歓迎する準備を整えた」(CHANNEL NEWS ASIAより)
と述べた上で、
「バングラデシュ側の準備が整っていないとのニュースを見たが、公式な説明はない」(CHANNEL NEWS ASIAより)
とつけ加えバングラデシュを非難した。

一方、難民キャンプがあるバングラデシュ・コックス・バザールの国境地域の関係者は、自発的な帰還であるため、ロヒンギャの多くが消極的では戻すのが困難との見解を示している。

また、バングラデシュの国境警備隊の関係者によると、帰還が開始されるまで数ヶ月かかる可能性があるという。

今後、ロヒンギャの帰還は実現されるのだろうか。

(画像はThe Irrawaddyより)


外部リンク

Bangladesh Says Start of Rohingya Return to Myanmar Delayed
https://www.irrawaddy.com/

Myanmar blames Bangladesh for delayed Rohingya return
https://www.channelnewsasia.com/

Bangladesh Delays Repatriation of Refugees to Myanmar
https://financialtribune.com/

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