2018-11-28 09:30
社会
ロヒンギャ難民、国連発行のIDに「ロヒンギャ」を含めるよう抗議

収集されたデータの使用に懸念
ミャンマーから逃避しているイスラム系少数民族ロヒンギャがバングラデシュの難民キャンプで11月26日、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が発行するIDカードに「ロヒンギャ」の呼称を含めるよう抗議した。声明によると、ミャンマーで民族的な理由から迫害されたため、IDカード上でロヒンギャ民族として識別されることが重要だと訴えているという。
また、ロヒンギャ難民はUNHCRが収集した指紋や虹彩スキャンなどのデータについて非常に心配している。
「UNHCRがこのデータをミャンマー政府と共有できると信じており、過去に起きたようにミャンマー政府が我々をARSA(アラカン・ロヒンギャ救世軍)のメンバーと認定したり、外国人として扱ったりすることを懸念している」(REUTERSより)
と声明で述べている。ミャンマーでは「ベンガル人」と呼ばれ、「ロヒンギャ」という呼称は使われていない。
なお、ARSAは2017年8月にミャンマー・ラカイン州でいくつかの警察署と軍事基地を襲撃した武装勢力のことである。
「帰還には関連していない」
UNHCRの代表はデータ収集に関して、ロヒンギャ難民がより良い保護を受け、バングラデシュにおけるサービスへのアクセスを確保するのに役立つ検証プロセスだと説明している。また、UNHCRとバングラデシュが共有するもので、
「帰還には関連していない」(REUTERSより)
とつけ加えた。また、バングラデシュ難民救済委員会のMohammad Abul Kalam氏は、IDは難民がサービスにアクセスするためのものだとした上で、
「帰還計画が延期されたため抗議する理由がない」(The Irrawaddyより)
と述べている。ロヒンギャは今回の抗議で3日間の労働を拒否して家に留まるといい、難民キャンプの市場や店舗は閉じられている。
(画像はRadio Free Asiaより)
外部リンク
Rohingya Refugee Leaders in Bangladesh Call Work Strike Over ID Cards
https://www.irrawaddy.com/
Bangladesh faces refugee anger over term 'Rohingya', data collection
https://www.reuters.com/
Rohingya Refugees Protest, Strike Against Smart ID Cards Issued in Bangladesh Camps
https://www.rfa.org/
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