2018-11-19 00:15
社会
ロヒンギャの抗議でミャンマーへの帰還計画が延期に

「市民権なしにミャンマーへ戻ることはない」
バングラディシュ難民委員会は11月15日、同日より予定されていたイスラム系少数民族ロヒンギャのミャンマーへの帰還を延期したことを発表した。バングラディシュは10月にミャンマーと合意した計画に沿って、2,200人のロヒンギャ帰還の準備を進めていたが、誰一人としてミャンマーへの帰還を望まなかったという。
また、約1,000人のロヒンギャは、「我々には正義は必要だ」「我々は市民権なしにミャンマーへ戻ることはない」などと書かれたプラカードを持ち抗議。その後、当局は帰還の延期を発表した。
難民委員長のアブル・カラム(Abul Kalam)氏は、
「彼らを強制的に行かせることはできない」(VOAより)
と述べた上で、「しかし、当局は難民が引き続き帰還するよう説得している」(VOAより)
とつけ加えている。不安を拭えないロヒンギャ
帰還リストに載っている40歳のロヒンギャは、「本国帰還を恐れている」(BBCより)
と語り、「彼らは我々を安心させようとしているが、私は確信できない」(BBCより)
とつけ加えている。また、別のロヒンギャは、
「帰らなければならないのは我々の運命だが、死なせるために我々を送還させようとしていると感じる」(BBCより)
と語った。バングラディシュへ逃避したロヒンギャの多くが、家族を殺されたり残酷な拷問を受けたり家を焼かれたりしたため、なかなか不安を拭えないのが現実だ。
なお、今回の帰還に関しては、国連難民機関や援助団体がロヒンギャの安全を脅かすとして反対していた。
(画像はBBCより)
外部リンク
Rohingya return to Myanmar: Confusion and fear in refugee camps
https://www.bbc.com/
Bangladesh Halts Plan to Return Refugees to Myanmar
https://learningenglish.voanews.com/
Rohingya repatriation to Myanmar postponed after protests
https://www.irishtimes.com/
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