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2018-10-07 13:00

経済

EU、ロヒンギャ迫害でミャンマーに「貿易制裁」を検討

EU
現地調査団をミャンマーへ派遣
欧州連合(EU)は10月5日、ミャンマーのイスラム系少数民族ロヒンギャへの人権侵害を巡り、同国に対して貿易制裁を検討していることを明らかにするとともに、貿易特権を失う可能性があると警告した。

EUのセシリア・マルムストローム(Cecilia Malmstrom)貿易担当欧州委員は、
「EBA(Everything But Arms)と呼ばれる優遇税制を撤廃すべきかどうかを評価するため、早急に現地調査団をミャンマーへ派遣する」(NEW STRAITS TIMESより)
と述べている。

EBAとは、後発開発途上国を対象とした“武器以外の全品目(Everything But Arms)”で、数量の制限なしに無関税輸入を認める優遇制度だ。

EUの貿易政策を扱う欧州委員会(European Commission)は、ミャンマーの石油・繊維業の発展支援と制裁の板挟みで迷うことになるだろう。

衣料部門の雇用損失に
ミャンマー政府のスポークスマンであるZaw Htay氏は、
「貿易特権を撤廃することは、衣料部門の雇用損失につながる」(REUTERSより)
と警戒している。

同氏はまた、ミャンマーは人権侵害の疑惑を調査するための委員会を設置しており、調査結果が出るまで時間を与えるべきであり、そのプロセスが完了するまで国際社会が介入すべきではないとの見解も明らかにした。

しかし、国連をはじめとする国際社会はミャンマー国軍がロヒンギャに対して組織的に弾圧を行ったと結論づけており、国際法による責任追及を検討しているのが実情だ。

(画像はREUTERSより)


外部リンク

EU to hit Cambodia with trade sanctions, says Myanmar may follow
https://uk.reuters.com/

Myanmar may lose EU trade privileges over Rohingya abuse
https://www.nst.com.my/

EU threatens trade action against Myanmar, Cambodia over rights record
https://www.politico.eu/

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