2018-09-26 12:00
社会
ミャンマー国軍最高司令官、ロヒンギャ問題で「国連に干渉する権利なし」

未だに国内で大きな影響力を持つ最高司令官
ミャンマーのイスラム系少数民族ロヒンギャに対する迫害問題で、国連の調査団が国軍幹部を国際法違反で訴追するよう要請したことを受け、ミャンマー国軍のミン・アウン・フライン(Min Aung Hlaing)最高司令官は9月24日、国連にミャンマーの主権を干渉する権利はないと警告を発した。同最高司令官は、
「各国が異なる基準と規範を設定しているため、いかなる国、組織、グループであろうとも国の主権を妨害し、決定を下す権利はない」(REUTERSより)
と語っている。また、政界からの引退という国連の要請について肩をすくめたという。
2011年に軍事政権から民主化に向けた政権に移行したにもかかわらず、同最高司令官の影響力は未だに大きいのが現状だ。
これまでの経過
国連調査団は8月27日、18ヶ月間にわたる調査の報告書を公表し、昨年8月にミャンマーで始まった国軍治安部隊によるロヒンギャへの残虐行為の詳細を明らかにした。調査団は、国軍が人命を完全に無視し、殺人、強姦、放火、拷問などの激しい暴力行為を犯したと結論づけている。
また、調査団は報告書の公表とともに、ミャンマーの状況を国際刑事裁判所(ICC)に付託することを要請。
ICCは、加盟国のバングラデシュ領土で犯罪の一部が行われていることから、ミャンマーが加盟国でなくても訴追が可能だと判断した。
一方、ミャンマー国軍はロヒンギャの武装勢力を根絶するための合法的な手段として弾圧を行ったと正当化し、ほとんどすべての不正を否定している。
(画像はFrontier MYANMARより)
外部リンク
Myanmar army chief says 'no right to interfere' as U.N. weighs Rohingya crisis
https://www.reuters.com/
UN should not 'interfere': Myanmar army chief
https://frontiermyanmar.net/
Irked by genocide report, Myanmar army chief says UN has no right to ‘interfere’
https://www.presstv.com/
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