2018-09-07 12:00
社会
ペンス米副大統領、ロイター記者の即時釈放をミャンマー政府に要求

民主主義には宗教の自由と報道の自由が不可欠
イスラム系少数民族ロヒンギャへの虐殺を取材していたロイター通信のミャンマー人記者2人が7年の実刑判決を受けた問題で、米国のマイク・ペンス(Mike Pence)副大統領は両記者の即刻釈放をミャンマー政府に要求した。ペンス米副大統領は、
「ワ・ロン(Wa Lone)氏とチョー・ソウ・ウー(Kyaw Soe Oo)氏は投獄されるのではなく、人権侵害と大量殺戮を暴露したことを称賛されるべきだ。強固な民主主義を築くためには、宗教の自由と報道の自由が不可欠だ。この判決を取り消して釈放するよう我々はミャンマー政府に要請する」(nprより)
とFacebookに投稿している。ロイター記者は昨年12月、ラカイン州北部の村で、ロヒンギャの男性10人が治安部隊により処刑された事件に関する証拠を収集していたが、警察官に文書を渡された直後、機密文書を保持しているとして「国家機密法違反」で逮捕された。
高まる判決への批判
ミャンマー治安部隊による迫害で数十万人ものロヒンギャが隣国バングラデシュへ逃避している「ロヒンギャ危機」はすでに国際社会から批判を受けており、国連はミャンマー国軍最高司令官を含む幹部の訴追を要求している。また、Facebookも国軍最高司令官を含む20のアカウントを削除した。
ロイター記者に対する判決にはアントニオ・グテーレス(Antonio Guterres)国連事務総長も懸念を示しており、ミャンマー当局へ再考察するよう求めている。
米国国際開発庁(United States Agency for International Development)のマーク・グリーン(Mark Green)氏は、
「このような有罪判決は、ミャンマーの民主主義と法の支配を大きく後退させている」(REUTERSより)
と見解を明らかにした。世界から批判が集まる今回の判決は、国際社会を納得させるものではなかったということだろう。
(画像はREUTERSより)
外部リンク
Vice President Pence calls for release of jailed Reuters journalists
https://www.reuters.com/
U.S. Officials Condemn Reuters Journalists' Convictions In Myanmar
https://www.npr.org/
Pence calls on Myanmar to free 2 journalists
https://www.dawn.com/
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