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2018-08-27 17:00

社会

弾圧から1年、ロヒンギャ難民が「正義」を訴えデモ行進

ロヒンギャ
「ロヒンギャ大虐殺」が始まった日
ミャンマー国軍治安部隊の弾圧により、数十万人のイスラム系少数民族ロヒンギャがミャンマー・ラカイン州からバングラデシュへ逃避するきっかけとなった反政府勢力による警察署襲撃から、8月25日で1年を迎えた。

数十万人のロヒンギャが逃げ込んだバングラデシュのコックスバザール(Cox's Bazar)ではこの日、難民が集まり「正義」を求めてデモ行進したという。

世界最大の難民キャンプとなったコックスバザールでは、この日を「ロヒンギャ大虐殺」の始まりだとして、子どもから高齢者にいたるまで何千人もの難民が祈りを捧げ、スローガンを叫んだ。

1年前となる2017年8月25日、ミャンマー・ラカイン州では、反政府勢力であるアラカン・ロヒンギャ救世軍(ARSA)が警察署などを襲撃。

その後、国軍治安部隊によるロヒンギャ民族への暴行、強姦、拷問、村の焼き払いなどが行われ、数十万人が国境を越えてバングラデシュへ逃避している。

国連からは「民族浄化」と批判を受け、国際社会も動向を注視していた。

「我々はミャンマー国民になりたい」
この1年の間にミャンマーとバングラデシュは、ロヒンギャ帰還に向けて様々な取り組みを行っているが、一向に進んでいないのが現状だ。

ロヒンギャの多くはミャンマーへの帰還を望んでいるが、市民権、安全、土地の返還が保証されなければ帰還しないという。

ロヒンギャは数十年前に市民権を剥奪されており、医療などの基本的なサービスを受けることができない。

国際連合難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、バングラデシュのロヒンギャ難民全人口の55%が子どもだといい、教育の機会が奪われていることを懸念している。

アラカン・ロヒンギャ社会平和人権団体(Arakan Rohingya Society for Peace and Human Rights)のメンバーであるモハマド・エリアス(Mohammad Elias)氏は、
「我々はミャンマー国民になり、安全かつ安心してそこに住みたい」(Aljazeeraより)
と心中を語った。

(画像はAljazeeraより)


外部リンク

Refugees mark ‘black day’ one year after Myanmar violence
http://www.mizzima.com/

One year since Myanmar army crackdown, Rohingya seek justice
https://www.aljazeera.com/

Anniversary of Rohingya crisis marked in Bangladesh camps, Myanmar
https://www.reuters.com/

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