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2018-08-20 11:00

政治

米国、ロヒンギャ弾圧でミャンマー国軍幹部に制裁

制裁措置
個人が保有する米内の財産を凍結
米国は8月17日、イスラム系少数民族ロヒンギャに対する迫害に関与したとして、ミャンマー国軍の幹部4人と2部隊に経済制裁を強化することを発表した。

米財務省(Treasury Department)のシーガル・マンデルカー(Sigal Mandelker)副長官は、
「ミャンマーの治安部隊は、民族浄化、虐殺、性的暴行、超法規的殺人などの人権侵害に関与している」(VOAより)
と述べた上で、これらの恐ろしい行為に関与した国軍幹部と治安部隊は責任を負う必要があるとしている。

今回の制裁措置では、個人が保有する米国管轄内の財産をすべて凍結し、米国との取り引き、米国への渡航を禁止するという。

米国はすでに、ビザ、武器販売、ミャンマー国軍への援助の制限を維持している。

「制裁は重要だが遅れを取っている」
ミャンマーでは2017年8月に反武装勢力が警察署などを襲撃した事件をきっかけに、国軍による弾圧が始まり、数十万人のロヒンギャが隣国バングラデシュに逃避した。

この1年、ミャンマー政府は治安部隊によるロヒンギャ弾圧を否定しているが、人権団体などにより、多くの証拠画像などが提示されている。

今回の米国による制裁措置に対して、評論家はロヒンギャ危機への対応が遅れていることを非難。また、人権団体はミャンマー国軍最高司令官が含まれていないことに言及した上で、
「制裁は重要だが遅れを取っている」(REUTERSより)
と指摘した。

米財務省の声明では、
「米国政府は、ミャンマーの治安軍隊と幹部がこれらの残虐行為を黙認していたことを確実にすることに全力を尽くす」(REUTERSより)
と述べている。

米財務省は難民キャンプ内の生存者と面会するなど、ロヒンギャ危機に関する調査に取り組んでいるという。

国際社会を巻き込みながらもなかなか解決に向かわないロヒンギャ問題。今後の動きに注目が集まる。

(画像はVOAより)


外部リンク

US Adds Sanctions on Myanmar Forces in Rohingya Abuses
https://www.voanews.com/

U.S. imposes sanctions on Myanmar military over Rohingya crackdown
https://www.reuters.com/

One year after crisis began, US sanctions Myanmar military over Rohingya ethnic cleansing
https://abcnews.go.com/

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