2019-02-13 19:00
社会
国際人権団体、ミャンマーの軍事作戦の新たな違反を指摘

食糧や人道的支援へのアクセスを阻止
国連との協議資格を有する国際人権団体のアムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)は2月11日、ミャンマーの治安部隊による同国ラカイン州での新たな違反を指摘した。アムネスティによると、1月初めにミャンマー治安部隊が反政府勢力の民族武装組織アラカン軍(Arakan Army)による攻撃を受けて以来、同治安部隊がラカイン州の村落を攻撃し、食糧や人道的支援へのアクセスを阻止しているという。
また、アラカン軍を支持しているとされる民間人を拘束するために、曖昧で抑圧的な法律の使用も指摘している。
人権を無視した作戦を実行
アムネスティの危機対応担当ディレクターでは、「これらの最近の作戦は、ミャンマー軍が人権を無視した作戦を実行していることを再び思い出させるものだ」(プレスリリースより)
と懸念を示した。アラカン軍による攻撃の数日後、ミャンマー政府は国軍にアラカン軍を「破滅させる」ための作戦開始を指示。政府のスポークスマンは、アラカン軍を「テロ組織」と呼んでいる。
それ以来、国軍は多くの部隊をこの地域に移動させ、その中には2017年にロヒンギャに対して、および2016年にシャン州北部で少数民族に対して残虐行為を続けた部隊が含まれるという。
国連は、この戦闘で5,200人以上の民間人が避難を余儀なくされたと報告。
また、村人が爆撃によりキャンプへ避難した後、治安部隊が村へのアクセスを統制し、その間にいくつかの家からお金が盗まれたと村人が証言している。
民間人を巻き込む攻撃スタイル
アムネスティは、IrrawaddyとRadio Free Asiaが報じたいくつかの事件にも言及している。両メディアは1月26日頃にRathedaung郡区の村の自宅近くで砲弾を受けた7歳の少年が負傷し、ミャンマー軍が村から貴重品を略奪したと報じている。
Irrawaddyはまた、2019年1月16日に18歳と12歳の2人の兄弟も家に砲弾が撃ち込まれ負傷したと報告。
アムネスティは、民間人を傷つけたり民間人の財産を破壊したりする攻撃スタイルが武装集団に対するミャンマー国軍の軍事作戦の特徴であることを指摘している。
(画像はプレスリリースより)
(C)AFP/Getty Images
外部リンク
アムネスティ・インターナショナル
https://www.amnesty.org/en/
アムネスティ・インターナショナルのプレスリリース
https://www.amnesty.org/en/news/
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