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2019-02-12 06:00

社会

中国主導のミッソンダム、再開に反発する数千人が抗議デモ

ミッソンダム
プロジェクトの全面停止を要求
ミャンマー・カチン州で2月7日、中国主導のミッソンダム(Myitsone Dam)プロジェクトの再開を求める動きに対し、活動家、党首、宗教指導者、僧侶などを含めた地元住民数千人が、同プロジェクトの全面停止を要求し、抗議デモを行った。

数千の抗議者は、ミャンマー語、中国語、英語で書かれたスローガンのプラカードを掲げながら、午前9時にマナウ広場 (Kachin National Manau Park)から街の中心部を行進している。

この抗議は、在ミャンマー中国大使がカチン州の州都ミッチーナー(Myitkyina)を訪問した後、1月13日に中国大使館が発表した声明に対する直接の回答だという。

声明の中で同大使館はカチン州の政治指導者たちが
「カチン州の地元住民はミッソン水力発電プロジェクトに反対していない。プロジェクトに反対するのは、外部からの個人や社会団体だ」(Frontier MYANMARより)
と主張。

同声明を受け、中国大使との会合に出席した同州の民族政党のメンバーが即時反発。彼らは1月14日にプロジェクトの「永久停止」を求める声明を発表した。

不透明な先行きに不満
中国が36億米ドルの費用を負担するエーヤワディー川(Ayeyarwady River)のミッソンダム建設は2009年に開始された。

しかし、テイン・セイン(Thein Sein)前大統領が在任していた2011年9月、広範囲にわたる国民の抗議行動の末、中断されている。

ミャンマー与党・国民民主連盟(NLD)は2016年8月、「エーヤワディー・ミッソン上流河川流域水力発電プロジェクト(Ayeyarwady-Myitsone Upstream River Basin Hydropower Projects)」の調査委員会を設立。

同委員会は2016年と2018年に大統領府に2つの報告書を提出したが、情報は公表されていないという。

プロジェクトの先行きについて政府が決定を発表しないことに国民が不満を抱いていることも抗議デモの一因といえるだろう。

(画像はFrontier MYANMARより)


外部リンク

‘It would destroy everything’: Thousands protest against Myitsone Dam
https://frontiermyanmar.net/

Thousands protest against Myitsone dam in Kachin
https://www.mmtimes.com/

Protests continue over Myitsone Dam
http://www.mizzima.com/

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