2019-02-16 16:00
社会
国際人権団体、カヤー州における「警察の武力行使」の調査を要請

ゴム弾と放水銃を使用
米国ニューヨークに本部を置く国際人権団体のヒューマン・ライツ・ウォッチ(Human Rights Watch:HRW)は2月15日、ミャンマー・カヤー州での警察の過度な武力行使について、ミャンマー当局に調査を要請した。カヤー州では12日、アウンサン将軍の銅像撤去を求めて数千人が抗議デモを行い、その際に警察はバリケードを越えようとした20人以上の抗議者をゴム弾と放水銃で攻撃。また1日以降、同州の州都では銅像の設置に反対する抗議者が55人も逮捕されたという。
HRWは、
「ミャンマー政府は平和的な抗議者を逮捕する慣行を終わらせ、彼らに対する武力行使を徹底的に調査すべきだ」(プレスリリースより)
と明言している。銅像設置が論争の的
2018年2月にアウンサン将軍の銅像設置が発表されて以来、カヤー州では同銅像が論争の的となっている。7月3日には警察がカレンニー族の抗議者を激しく解散させ、16人を逮捕。そのうち9人はカヤー州の歴史に関するパンフレットの配布が“扇動”と見なされ、13人が平和的集会および平和的行進法に違反したとして起訴された。
すでにこれらの起訴はすべて棄却されたが、HRWは、
「抗議者に対する刑事告発が棄却されても、警察による過度の武力行使に対する迅速な調査、および違法行為をした者に対する適切な処置の必要性が否定されることはない」(プレスリリースより)
と主張している。カレンニー族の若者は、ミャンマーの少数民族の権利がより保護され、1947年のパンロン協定(Panglong Agreement)で約束された「少数民族への自治権付与」が果たされるまで、抗議行動を続けると明言している。
(画像はプレスリリースより)
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外部リンク
ヒューマン・ライツ・ウォッチ
https://www.hrw.org/
ヒューマン・ライツ・ウォッチのプレスリリース
https://www.hrw.org/news/
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