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2019-02-03 23:00

社会

国家機密法違反で実刑判決のロイター記者が上告:ミャンマー

ロイター記者
二審判決を不服として
イスラム系少数民族ロヒンギャの迫害問題を取材していたロイター通信のミャンマー人記者2人が国家機密法違反の罪に問われた裁判で、弁護側は禁錮7年という二審の判決を不服として2月1日、ミャンマー最高裁判所に上告した。

ロイター通信のワ・ロン(Wa Lone)記者とチョー・ソウ・ウー(Kyaw Soe Oo)記者の2人は、同国ラカイン州での治安部隊によるイスラム系少数民族ロヒンギャ10人の殺害に関して取材をしていた2017年12月、警察官と面会した直後に逮捕されている。

2018年9月に禁錮7年の実刑判決が下されたが、同年11月に判決を不服として控訴。しかし、下級裁判所は2019年1月、記者2人が無実だと証明できる十分な証拠が提出されなかったとして控訴を棄却した。

判決を覆しての釈放を求める
ロイター通信は声明で、
「最高裁判所が最終的にワ・ロンとチョー・ソウ・ウーに正義を与え、下級審での誤った判決を覆し、ジャーナリストの釈放を命じるよう求めている」(REUTERSより)
と述べている。

同事件は当初より国際社会から注目が高く、記者の釈放を求めてミャンマー政府に多くの要請が寄せられた。

しかし、同国の事実上のリーダーであるアウンサンスーチー(Aung San Suu Kyi)国家顧問は昨年、「表現の自由とは全く関係ない」と批判を一蹴。

ロイター記者の投獄を擁護する発言と受け止められ、国際社会の不信や失望はスーチー氏へ向けられるようになった。

なお、ロイター記者の予備審査で検察側の証人として「逮捕は罠だった」と証言した警察官は証言後に懲役刑に処されたが、弁護側が上告した日に1年の刑期を終えて釈放されている。

(画像はFrontier MYANMARより)


外部リンク

Jailed Reuters journalists appeal to Myanmar's top court as rights group decries 'fear'
https://www.reuters.com/

Jailed Reuters reporters to launch last appeal to Myanmar court
https://frontiermyanmar.net/

Jailed Reuters Reporters Appeal Case to Myanmar Supreme Court
http://time.com/

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