2017-02-13 09:00
社会
堀場と日立造船、ミャンマーの河川水質改善事業で共同

堀場と日立造船が共同で事業提案
独立系の分析・計測機器大手の株式会社堀場製作所(以下「堀場」)と機械・プラントメーカーの日立造船株式会社(以下「日立造船」)は2月9日、ミャンマーの河川水質汚濁改善事業を共同で実施することを発表した。同事業は日本政府の成長戦略の一環で、アジアでの水ビジネス市場への進出を支援することを目的とした環境省の改善モデルに、堀場と日立造船が共同で事業提案をしたものだという。
この提案により、2015年よりミャンマーのワンディン市にある染色工場周辺の河川汚濁状況等の調査を実施。2016年3月に両社の提案が採用され、2017年1月より堀場の水質モニタリング機器、日立造船の排水処理設備を使用した水質改善の実証試験を開始することになったという。
事業の主な活動は、
「染色工場の規模、排水量、河川汚濁状況の調査」「対象工場の染料および排水の分析により実証試験設備の仕様確定」「実証試験設備の導入と効果確認(河川調査)」「試験設備の運転・維持管理に関する技術指導」(プレスリリースより)
となっている。これまでの経緯
ミャンマーの民族衣装「ロンジー」の織物工場が集中しているワンディン市は、染色工程で出る汚れた水が周辺の河川にそのまま排水されることで水質汚濁が問題視されていた。市内には約6,300カ所の工場があり、その1割となる約630の工場で染色が行われているという。
また、ミャンマーでは工場排水に関する規制や基準、罰則規程が定められていないという実情もあり、ほとんどの工場が排水処理設備を有していない。
このような現状から、排水処理設備の維持管理等を実施できる事業者もほとんど存在しないという。
一方、堀場は以前よりミャンマーで環境調査を実施していたこともあり、日立造船と共同で実証試験を開始することになった。
今後はミャンマーでの水質汚濁改善を目指すだけでなく、両社の水環境改善技術をビジネスとして具現化し、ミャンマーの繊維・織物産業の発展と環境保全に努めるという。
(画像はプレスリリースより)
外部リンク
株式会社堀場製作所
http://www.horiba.com/jp/
日立造船株式会社
https://www.hitachizosen.co.jp/
株式会社堀場製作所のプレスリリース
http://www.horiba.com/jp/corporate-news/
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