2016-12-20 21:00
社会
ミャンマー国軍、最強の反政府勢力から前哨基地を奪取

「戦いは終わっていない」
ミャンマー国軍は12月17日、反政府勢力のカチン独立軍(KIA:Kachin Independence Army)の拠点であるギドン前線基地を占拠したという。ミャンマー国営メディアのグローバル・ニュー・ライト・オブ・ミャンマー(Global New Light of Myanmar)をはじめとするミャンマーのメディアが18日に報じた。
KIAのスポークスマンであるDaung Kha氏は前哨基地の占拠は確認しているものの、
「我々はそれを取り戻すために戦っている。戦いは終わっていない。」(RAPPLERより)
と述べ、未だ戦いを続けていることを強調した。前哨基地の占拠にあたり国軍、KIAともに損失兵員が出たが、報道ではその数字は明らかになっていない。
KIAはカチン州に拠点を置く反政府勢力で、ミャンマーで最強の反乱軍の1つである。
頻発する戦闘は反政府勢力の同盟を親密する恐れも
昨年11月の総選挙で地滑り的な勝利を収めた新政権。平和を象徴する事実上のリーダーであるアウンサンスーチー氏は新政権発足後、全国停戦に向けての和平協定に尽力しているが、皮肉なことにスーチー氏の就任以降、何年にも及ぶ国軍と反乱軍との戦いの中で最も激しいものとなっている。カチンの南にあるシャン州では最近、国軍と反政府勢力の連合軍との間で戦闘が勃発。多くの人が国境を越えて中国に流れ込み、北京との緊張が高まっている。
また、北西部に位置するラカイン州では、イスラム系少数民族ロヒンギャが国境を越えてバングラデシュに逃げ込んだ。
KIAのDaung Kha氏は、国軍と反政府勢力の戦いが新たに勃発することは、彼らの同盟を親密なものにしかねないと警告。
「政府が戦いをしないように国軍をコントロールできなければ、我々はすぐに民族同盟軍団を形成し、強く反撃するだろう」(RAPPLERより)
と述べている。(画像はThe Statesmanより)
外部リンク
Myanmar army takes outpost from powerful rebel group
http://www.rappler.com/
Myanmar forces recapture Kachin militants' stronghold
http://www.thestatesman.com/
Gov't forces take over militants' stronghold in northern Myanmar
http://news.xinhuanet.com/
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