2016-06-09 20:00
社会
関西福祉大・勝田研究室 ミャンマー在留邦人のメンタルヘルス調査結果を発表

ストレス要因の上位は「インフラ関連」
関西福祉大学の勝田吉彰研究室は6月7日、調査論文「ミャンマー在留邦人を取り巻くメンタルヘルス環境~2015年の現状~」が日本渡航医学会誌に掲載されたと発表した。調査論文には、同研究室が、2014年から2015年にかけてミャンマー在留邦人を対象に調査した内容がまとめられている。
調査の結果、ストレス要因の上位となったのは、医療・通信・生活・交通など、「インフラ関連」だ。その理由としては、同国では、医療水準が低いこと、ネット環境が頻繁に切断されること、渋滞が激しいことがあげられる。
ストレス要因について、2014年と2015年の調査を比較すると、増加傾向にあるのが「日本の本社」だ。日本の本社は、ミャンマーの事情を知らないまま理不尽な指示を出す傾向にあることから、ミャンマー在住の邦人ビジネスマンが現地で困惑するケースが見られる。
ストレス解消法は飲酒が多数 狂犬病やデング熱懸念の声も
また、ストレス解消手段としては、「飲酒関連」が多数を占める結果となった。そのため、アルコール依存症や身体疾患のリスクなど、今後、アルコールに関する問題が懸念される。なお、邦人のメンタル不調の噂を聞いたことがある割合は60%台に達しており、メンタル不調の発生が推測される。
そのほか、気になる感染症として「狂犬病」と「デング熱」があげられた。ミャンマーではヤンゴン中心部でも野犬の徘徊が日常的であるため、狂犬病が懸念される。
また、デング熱は、昨年アジア全体で記録的な発生があったこと、さらに、今年前半も近隣国での発生数が高水準で推移していることから、同国においても警戒が必要とされる。
(画像はプレスリリースより)
外部リンク
関西福祉大学 勝田吉彰研究室 プレスリリース(atpress)
https://www.atpress.ne.jp/news/104543
ミャンマーよもやま情報局
http://www.myanmarinfo.jp/entry/2016/06/07/093000
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