2017-09-25 06:15
社会
国連、ロヒンギャ増加に伴い難民キャンプでの支援を強化

今後もロヒンギャ難民の数は増加の見込み
国連(United Nations)によると、ミャンマー・ラカイン州からバングラデシュ南東の難民キャンプに逃げ込むイスラム系少数民族「ロヒンギャ」の数が50万人に近づいていることもあり、健康問題が急速に進んでいる2つの公式難民キャンプの救命支援を強化しているという。バングラデシュ当局の要請により、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、モンスーンの雨と風から保護するために必要とされるビニールシートを配布。最低限での保護ではあるものの、できるだけ多くの人々にわたるようスピードアップを図っている。
UNHCRの立地計画者はKutupalong難民キャンプに衛生施設を設置するにあたり、洪水の被害を受けにくい高所に整然と建てることが必須だとしている。
現在、70万人以上のロヒンギャがバングラデシュにいると推測されており、そのうちの42万人が過去3週間で難民キャンプに到着した。しかし、今後も難民数の増加が見込まれ、早急の支援が必要という。
UNHCRのAndrej Mahecic広報官はジュネーブでの記者会見で、
「土曜日には、地域のリーダーによって選ばれた最初の3,500家族に、台所用品、寝具、枕、ソーラーランプなどの必需品を配布する計画だ」(プレスリリースより)
と述べている。様々な国際機関がロヒンギャを支援
世界保健機構(WHO)は、難民キャンプは人でいっぱいになっており、病気へのリスクが非常に高くなっていると懸念している。現在、バングラデシュには感染症のリスクアセスメントを支援するために約40名のWHOスタッフが派遣されているが、週末には疫学者チームも派遣する予定だという。
WHOのFadela Chaib広報官は、
「最大のリスクは水と衛生に関するものであり、衛生環境が悪化すれば媒介生物や水媒介性の疾病のリスクが高まる上、バングラデシュの風土病であるコレラも心配だ」(プレスリリースより)
と述べた上で、WHOが約2万人に浄水用錠剤を提供していることをつけ加えた。また、世界食糧計画(WFP)も、少なくとも38万5,000人の食糧援助を行っているという。
様々な国際機関がロヒンギャを支援するため動き出しているが、彼らがミャンマーに帰れる日はいつになるのだろうか。
(画像はプレスリリースより)
外部リンク
国連(United Nations)
http://www.un.org/en/
国連のプレスリリース
http://www.un.org/apps/news/
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