2017-08-21 02:00
経済
ミャンマー、経済に関するフォーラムで様々な課題を議論

協力体制を整備し包括的な計画を
ネピドーで行われていた3日間の人口転換フォーラムで、集中経済から市場経済への移行の問題が議論され、国民民主連盟(以下、NLD)の経済顧問U Myo Myint氏は、能力のない官僚、根深い腐敗体質、軍事的なコントロール、そして、政党が経済的な能力が弱いために省庁間で協力が行われていないことに対して非難の意を表し、次のように述べた。「協力の欠如が大きな課題です。政府の部門間の連携がないため、NLDは、包括的な計画を採用することができないでいます。」(The Irrawaddyより引用)
そして、U Myo Myint氏は、国の経済を改造することにおける最初の障害として、軍隊起草の2008年憲法について言及し、ミャンマーの景気低迷の理由について、「武装衝突、薬物乱用と貿易、輸出額の下落、労働力における低い生産性、農地の低い運用性」を挙げ、次のように付け加えた。
「景気低迷の改善へ向けた最初の課題は、憲法とその制限です。議席の25%と3つの省庁を占めるミャンマー軍は、軍の管理下にあるということです。」(The Irrawaddyより引用)
早急な改革で農民の貧困解消へ
ミャンマー軍の代表者であるAung Myint Oo中佐は、国家の経済が良くなり安定した時に軍の役割は低減する、また、経済はNLD主導政府にとっての緊急の課題であるとし、次のように語った。「人々の怒りは、経済的な困難に直面した時に生まれ、怒りの爆発は革命へと繋がります。したがって、政府は人々のために安全な生活を早急に提供する必要があります。その後、政府は、専門家、軍、その他人々との協力の中で、戦略的に働くべきです。」(The Irrawaddyより引用)
また、NLDの経済顧問であるU Lay Nyunt氏は、政府が農民の期待を充足していなかったと認め、次のように述べた。
「農業分野において早急な改革が必要です。農業開発戦略が採用されるまで待つようにと、農家にお願いすることはしたくありません。我々は、貧困のまま待つように依頼すべきではないのです。私は、どんな障害があろうとも大胆な変革を行う時がきたと思っています。」(The Irrawaddyより引用)
彼は、2012年の農地法だけでなく、農業融資や投資、および課税の提供に関する方針を改正する提案を行い、さらに、家で動物の飼料を生産することは失敗であると指摘し、次のように述べた。
「我が国には26の動物飼料加工工場があり、そのうち6工場だけが稼動していますがフル稼動はしていません。これは国にとって大きな損失です。」(The Irrawaddyより引用)
直近の計画を作成すべき
会議に参加した専門家の大半は、経済は中央集権を維持し、一般民衆の影響を持った政策が必要であるということで合意した。世界銀行でエグゼクティブディレクターを務めていたエコノミストのU Thein Swe氏は、「我々は今、時間枠や計画を整備するべきであり、今後5年間、今後3年間の計画や目標を持つべきなのです。」と語った。
(画像はThe Irrawaddyより)
外部リンク
The Irrawaddy
https://www.irrawaddy.com/
Mizzima
http://www.mizzima.com/
Nikkei Asian Review
https://asia.nikkei.com/print/article/286123
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