2017-06-28 19:00
社会
ミャンマー国軍、67人の少年兵を解放:ユニセフ

2012年以来、計849人の少年兵解放
ユニセフ・ミャンマー(UNICEF Myanmar)は6月23日、ミャンマー国軍が67人の少年兵を解放したことを発表。これにより、2012年以来、計849人の少年が解放されたという。ミャンマーでは2012年、旧軍事政権下に始まった未成年者の強制募集を終息させるため、子どもに対する人権侵害を監視・報告する国連の国別タスクフォース(CTFMR:Country Task Force on Monitoring and Reporting)と国軍の間で合同行動計画(Joint Action Plan :JAP)が締結され、その後、徐々に少年兵が解放されている。
ユニセフは、新たな少年兵の募集を防止する国軍の措置とともに、少年兵の解放を歓迎。
ユニセフのBertrand Bainvel代表は、
「4年前に比べると、現在は子どもを募集するのはかなり困難になっており、募集手続きは1カ所に集約され、身体検査も強化された」(プレスリリースより)
と、その厳しさを強調している。ミャンマー国軍の努力を評価
ミャンマー政府は2017年2月、紛争下あるいは紛争後の子ども支援を目的とする「パリ原則(Paris Principles)」に署名。これは軍隊や武装集団で少年兵となった18歳未満の子どもを一般市民の生活へ復帰させるための国際的な枠組みである。また、5月には、ラジオやテレビ、新聞、看板などを活用し、国軍による少年兵の募集と使用を終了させるキャンペーンを実施した。
ミャンマー国軍と7つの武装集団は、国連の「少年を募集し使用する紛争当事者リスト」に入っているが、ユニセフのBertrand Bainvel代表は、国軍の努力を評価しているという。
なお、国連の「少年を募集し使用する紛争当事者リスト」に入っている7集団は以下の通りである。
民主カレン仏教徒軍(Democratic Karen Benevolent Army :DKBA)、カチン独立軍(Kachin Independence Army :KIA)、カレン国民解放軍(Karen National Liberation Army :KNLA)、カレン民族解放軍平和評議会(Karen National Liberation Army Peace Council)、カレンニー軍(Karenni Army :KA)、シャン州軍南部(Shan State Army South :SSA-S)、ワ州連合軍(United Wa State Army :UWSA)
(画像はユニセフ・ミャンマーより)
外部リンク
ユニセフ・ミャンマー
https://www.unicef.org/myanmar/
ユニセフ・ミャンマーのプレスリリース
https://www.unicef.org/myanmar/media
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