2017-02-18 09:00
社会
ミャンマー政府、国軍によるラカイン州での「掃討作戦」完了を明言

ラカイン北部の状況は安定
ミャンマーの事実上のリーダーであるアウンサンスーチー国家特別顧問のオフィスは2月16日、4ヶ月間にわたりラカイン州で行われた少数派民族ロヒンギャに対する国軍の「掃討作戦」が完了したことを声明で発表した。新たに任命された国家安全保障担当顧問タウン・タン氏は声明の中で、
「現在のところ、ラカイン北部の状況は安定している。国軍の掃討作戦は終わり、夜間外出禁止は緩和され、平和を維持するために警察だけが残っている」(Bangkok Postより)
と述べている。今回の掃討作戦は、昨年10月9日未明にバングラデシュとの国境に近い3つの前哨基地が襲撃され、9人の警察官が死亡したことをきっかけに始まった。
国連によると、治安部隊に迫害されたロヒンギャ約6万9,000人が国境を超えてバングラデシュに逃げたという。
ロヒンギャ問題はどうなるのか
治安部隊による迫害は、拷問、殺人、性的暴行などに及び、「人権侵害」あるいは「民族浄化」だとして国際社会から懸念が示されていた。2月14日に行われた国連安全保障理事会では、アントニオ・グテーレス国連事務総長がミャンマー治安部隊によるロヒンギャ少数民族への性的虐待疑惑を報告している。
これを受けてミャンマー政府は、ミンスエ副大統領が率いる委員会に国連の報告書に関する調査を任命した。
タウン・タン国家安全保障担当顧問は、
「虐待の証拠が明らかになったときに行動する準備はできている」(FRONTIER MYANMARより)
と声明の中で述べている。何世代にもわたり差別を受けてきたロヒンギャの今後に注目が集まるところだ。
(画像はFRONTIER MYANMARより)
外部リンク
Myanmar: Army ends Rakhine operation
http://www.bangkokpost.com/
Army ends operations in northern Rakhine: government
http://frontiermyanmar.net/
Myanmar military crackdown against Rohingyas 'has ceased'
https://www.theguardian.com/
関連する記事
-
2025-05-11 08:00
-
2025-05-09 12:30
-
2025-05-04 09:00
-
2025-04-30 18:30
-
2025-04-26 16:30