2015-02-27 08:00
経済
ミャンマーの労働コスト、世界最下位に

低コストによる雇用のリスクを指摘
イギリスのリスクアナリスト会社Verisk Maplecroftが、世界172か国を対象に労働コストについて調査を行った。調査は労働者の賃金、労働条件、社会保障と生産性について行われた。レポートによれば、ミャンマーは最下位の171位だった。
ミャンマーに次いで労働コストが低い国はバングラデシュ、カンボジアであった。最も労働コストの高い国はイタリア、2位フランス、3位ベルギー、4位スペイン、5位フィンランドという結果であった。
同社は、ミャンマーに進出する外国企業は、世界で最も低い労働コストにより利益を受けているとしている。しかし同時に、低コストの労働力には、劣悪な労働条件の問題や児童労働、人身売買などのリスクが伴う可能性があるということも指摘している。
企業イメージの損失、産業や市民への不安材料にも
これらのリスクが現実となった場合は訴訟や投資の損失にもつながり、企業イメージやブランドに大きなダメージを与える。極端に低い賃金や劣悪な労働条件は、産業全体と市民に不安材料を与えることにもつながる。また、外国企業の参入により急速な変化が見られる国では、経済成長よる恩恵が労働者に浸透するまでに時間がかかり、不満が生まれる原因となる。
同社のシニアアナリストは、
新興国に参入する企業は低コスト労働のリスクを理解し、労働者の健康や貧困についても考慮することが不可欠である。ストライキや混乱を防ぐための戦略も必要だ。(Verisk Maplecroftレポートより)
と述べている。
(画像:Verisk Maplecroftウェブサイトより)
外部リンク
Verisk Maplecroft
http://maplecroft.com
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