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2015-01-23 01:00

社会

水環境の改善がもたらす、乾燥地帯の生活環境

水
水道が敷かれた。でも、干上がってしまったら?
ミャンマーの中央部分の地域にある乾燥地帯では、蛇口からほとばしる清潔な水。流れている水は、それだけでとても贅沢だ。

JICAは、水困窮度の高い村落を再度選定し、10ヵ年計画を補完する「村落給水整備5ヵ年計画(以下、5ヵ年計画)」(2011~2016年)を策定した。

5ヵ年計画では2016年までに中央乾燥地において826本の深井戸建設を目標としており、特に水困窮度や貧困度等から状況改善が急務と判断された110村落が最優先村落に選定されている。

水道が敷かれ、清潔な水が蛇口から流れる。誰しもが喜ぶ光景にも、人々は不安を口にする。

「もし、この水が干上がってしまったら?」

かつて、何日もお風呂を我慢し、トイレで用を足したあとに流す水にも事欠く生活を強いられていた頃が、まだ思い出されるのだ。

水環境の変化がもたらした生活の変化
乾燥地帯の水源は、地下20~30メートルで発見されることもあるが、深いところでは地下1000メートルにもなる。

この10ヵ年計画は2010年3月に行政的に終了したが、中央乾燥地における給水状況は、現在でも1水源を複数で利用、または水質、水量が劣悪な村落が多数存在している。

居住地域が水源より遠い地域では、水道メーターをつけて、維持費を徴収するシステムを、UNICEFと共同で農業開発部門がプロジェクトを開始した。

いくつかの村では、ポンプの動力にソーラーパネルを用いている。

UNICEFによれば、ミャンマーの水道普及率は全体の3%で、カンボジア、インドネシア、ラオス、ベトナム等の地域が5~9%であるのに比較して、非常に低い数値である。

UNICEFのプロジェクトでは、水浴びなどのために牛などの動物が水源に入らないように(衛生対策)、更に子どもたちが誤って入らないように(安全対策)して、家庭内における適切な水と衛生の実践によって、コミュニティ全体の水と衛生環境が向上することを目指す。


外部リンク

Myanmar Times
http://www.mmtimes.com/
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