2015-01-14 09:00
経済
日本政府が「タイ」から「ミャンマー」を支援:結核センター

国境付近の「結核センター」の拡張を支援
日本政府は、草の根・人間の安全保障無償資金協力により「タイ-ミャンマー国境のターク県における結核センター拡張計画」の支援を決定した。ターク県にある「結核センター」は、タイとミャンマーが隣接する地域にあるマヒドン大学熱帯医学部マヒドン=オックスフォード熱帯医学研究所ショクロマラリア研究所(以下「ショクロマラリア研究所」)が2009年に開始した結核医療プログラムで2013年に設立。
往来が激しい同地区の結核患者の減少を目指している。
今回の支援は同結核センターの拡張に対するもので、在タイ日本国大使の佐藤大使とショクロマラリア研究所のフランソワ所長との間で署名が交わされた。
多くのミャンマー人が無償治療を受けている
同結核センターでは、高額の薬剤と長期の観察治療を要する多剤耐性結核患者の受け入れが可能。そのためミャンマーで医療を受けられない貧困層や、タイ国内に住んでいるミャンマー人労働者を中心に無償で治療を提供している。それにより同結核センターでは受け入れ可能人数を超過。行き場をなくした結核患者を放置すれば国境付近に結核が蔓延する恐れがあるため、改善策として同結核センターの拡張が決定した。
患者の入院棟や診察室、救急救命室、太陽光発電システム等を整備し、結核の感染を未然に防ぐ。さらにカウンセリングルームやキッチン、多目的建物等を整備し、結核患者の精神的なケアも行っていく。
同結核センターのように安心して治療が受けられる施設の存在は、医療アクセスという人間の安全保障上の観点から最低限必要であり、日本政府はタイ側から“国境を越えて”ミャンマーを支援する形となる。
(画像はプレスリリースより)
外部リンク
在タイ日本大使館
http://www.th.emb-japan.go.jp/index.htm
在タイ日本大使館のプレスリリース
http://www.th.emb-japan.go.jp/jp/jis/2015/1501.htm
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