2016-02-29 12:00
社会
村人を襲ったトラが、治安部隊によって射殺される

ミャンマーのカレン州でトラが漁師を襲う
ミャンマーのカレン州で、網の手入れをしていた漁師を襲ったトラが、治安部隊によって射殺されたと軍の新聞が報じた。未明に2人の村人に傷を負わせたトラを、兵士と地元当局が、「村人の脅威を防止する」ために射殺したと軍の新聞Myawaddyが木曜日にFacebook上で報じた。
絶滅が危惧されるトラ
ミャンマーのトラの個体数は以前の数分の1にまで大きく減っている。国は、カチン州北部に世界最大のトラ保護区を作ったが、2010年には、わずか50頭のトラが生存するのみと推定された。森林伐採や密猟によって、アジア地域でのトラの頭数は激減している。国際自然保護連合(IUCN)は、全世界で現存するトラは、2154頭のみであると見積もっている。
トラをどう守るかが課題に
林業省の関係者によると、民間当局は、このトラ射殺に関する詳しい情報を探している。軍部に関係する地元の兵士がトラを撃ったと考えられるからである。この関係者は、匿名でこう語っている。
「カレン州の山岳地帯にもトラが生存していると考えられているが、様々な武装グループがいるため、調査が数十年も行われていない。トラは非常に希少な動物であり、個体数維持は重要課題だ。森林破壊によって、森の中に食料が無くなってきているので、トラの行動が変化している。」(引用元はmizzimaより)
ミャンマーは半世紀以上も、国軍と民族武装勢力間の紛争によって苦しんでいる。
カチン州のトラ保護区の設立は、自然保護論者から賞賛されているが、国内紛争や世界最大のトラの消費者である中国に隣接していることで、その持続性が脅かされている。
ミャンマーは東南アジア諸国において、トラの繁殖保護活動に協力的でない国の一つであるとIUCNに指摘されている。
(画像はMyanmar Timesより)
外部リンク
mizzima
http://www.mizzima.com/
Myanmar Times
http://www.mmtimes.com/index.php/national-news/
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