ミャンマーニュース

米国の財務省外国資産管理室（OFAC：Office of Foreign Assets Control）は11月半ば、違法な武器取引の疑いがあるとして、在ミャンマー北朝鮮大使を含む4人を特別制裁者対象リストに加えた。

武器取引の中心人物は、キム・グァンヒョク（Kim Kwang Hyok）氏。在ミャンマー北朝鮮大使館に三等書記官として籍をおく一方、朝鮮鉱業開発貿易会社（KOMID：Korea Mining Development Trading Corporation）の幹部として武器輸出業務を行っていたという。

同氏の役割はミャンマーでの武器アフターサービスと新規武器取引ルートの開拓。対外的には外交官となっていたが、実情は違法武器商人であったようだ。

一方、在ミャンマー北朝鮮大使であるキム・ソクチョル（Kim Sok Chol）氏は、KOMIDのファシリテーターとして北朝鮮政府公式のように取引を行っていたとみられる。

同大使はKOMIDの代わりにミャンマーの防衛関係者との会合などに出席するなどして、KOMIDより金銭を受け取っていた。

また、同北朝鮮大使・三等書記官とともに平壌のKOMID関係者とみなされたリ・チョンチョル（Ri Chong Chol）も制裁者対象に加えられた。

さらに、エジプトをベースにKOMIDの違法武器取引に関わっていたファン・スマン（Hwang Su Man）氏も対象者となっている。

米財務省の制裁対象者リストに加えられると、米国管轄権内の資産が凍結されるだけでなく、米国人との取引も停止される。

朝鮮日報によると、在ミャンマー北朝鮮外交官は11月後半に本国に送還されたとのこと。軍事政権からアウンサンスーチー氏率いるNLDに政権が変わる中、違法武器取引も困難になることが期待される。

（画像は米財務省より）

外部リンク

米財務省のプレスリリース
https://www.treasury.gov/

Aung San Suu Kyi's awkward North Korea problem
http://www.lowyinterpreter.org/

U.S. Sanctions 4 North Koreans, Including Myanmar Envoy
http://www.nytimes.com/