2015-10-20 16:00
社会
JICA ミャンマーと円借款契約 社会インフラ整備へ

円借款事業は計3件
国際協力機構(JICA)は16日、首都ネピドーにおいてミャンマー政府との間で、計3件、総額998億5000万円を限度とする円借款貸付契約に調印したと発表した。円借款事業は、「ヤンゴン環状鉄道改修事業」(248億6600万円限度)、「全国基幹送変電設備整備事業フェーズ2」(411億1500万円限度)、「東西経済回廊整備事業」(338億6900万円限度)である。
渋滞緩和、電力供給、幹線道路整備などインフラ整備急務
ミャンマーでは経済成長率が7%を超えて推移しているが、都市化も急速に進展しており、交通渋滞、電力供給問題の解消のため、社会インフラの整備は急務となっている。また、周辺国との物流も活発化しているが、同国内の幹線道路は整備が追いついていない状態となっている。これらの問題を解決するために、円借款事業の調印が実施された。
円借款事業3件の概要について
ヤンゴン環状鉄道改修事業では、老朽化した車両の更新を実施し、鉄道信号システムを改修する。ヤンゴン環状線の1周にかかる時間を現在の170分から110分に短縮するほか、運行間隔は現在の15~40分から、10~12分に改善する。ヤンゴン環状鉄道のサービスを向上させることで、利用者の増加が見込まれる。
全国基幹送変電設備整備事業フェーズ2では、同国南部のバゴー地域とヤンゴン地域をつなぐ変電所と関連する送電線を整備する。
同事業フェーズ1で支援した北部と東部からつながる変電所の電力を500キロボルトに昇圧してヤンゴンに送電することが可能になるため、安定的な電力供給が見込める。
東西経済回廊整備事業では、ベトナム、タイ、ミャンマーをつなぐ国際幹線「東西経済回廊」において、3カ所の橋を架け替える。
現在、これらの橋では、重量車両の通行制限がかけられており、物流のネックとなっているが、橋の架け替えによって、ミャンマー国内のみならず、メコン地域との物流の活性化が期待される。
外部リンク
JICA(プレスリリース)
http://www.jica.go.jp/press/2015/20151016_01.html
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