2016-03-10 20:00
経済
【三菱地所】ヤンゴン中央駅前をミャンマーの「丸の内」に

モデルは世界クラスのビジネス街「丸の内」
大手不動産会社である三菱地所株式会社(以下「三菱地所」)は、荒廃したヤンゴン中央駅前を東京の「丸の内」のように玄関口として機能させる再開発プロジェクトを進めていることが分かった。三菱地所は総公費500億円を投じ、中央駅前の4万平方メートルの敷地に、オフィスビルをはじめ、ホテル、マンション、商業施設などが入った高層ビルを複数建設するという。現在、中央駅前は老朽化したオフィスなどが立ち並んでいる。
三菱地所は世界クラスのビジネス街に成長した東京「丸の内」をモデルとし、ビジネス街構築の経験を活かしてヤンゴン中央駅前の開発を進めていく。
「丸の内」は明治時代(1868~1912)から戦後の成長期にかけて急速に開発が進んだ東京駅前のエリア。大手企業だけでなく小売店、レストラン、ホテル、オフィスなどが立ち並び、様々な人々が集まる東京の玄関口である。
ミャンマーは急速な経済成長に伴い、オフィスビルの不足を含めて不動産開発が苦境に直面している。そのためヤンゴン中央駅前の開発には、同様に開発が急速に進んだ「丸の内」は良好なモデルとなることだろう。
不動産開発の要は鉄道のインフラ整備
ヤンゴンの不動産開発は鉄道のインフラ整備にかかっているといわれており、2015年には三菱商事と日立製作所がヤンゴン中央駅とバゴー地域の間の鉄道信号システムを提供。また、独立行政法人国際協力機構(JICA)は2014年にヤンゴンとマンダレー間の高速列車のために助成金を提供している。
一方、ミャンマーの鉄道輸送省はヤンゴン中央駅前開発プロジェクトの入札を呼びかけ、10カ国15民間企業が興味を示しているという。2017年5月の最終入札後、開発が進められる。
三菱地所は今回の駅前再開発プロジェクトで「都市開発システムを輸出する」と公言しており、この経験をもとに他の東南アジア諸国にも同様の都市開発システムを輸出していくとみられる。
(画像はThe Japan Newsより)
外部リンク
三菱地所株式会社
http://www.mec.co.jp/
Mitsubishi Estate to build Myanmar’s ‘Marunouchi’
http://www.the-japan-news.com/
Mitsubishi Estate plans $442m project as gateway to Yangon
http://www.dealstreetasia.com/
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