2014-08-25 13:00
社会
ミャンマーのデジタル化時代到来-利便性が生む問題

自由な通信アクセスに熱狂する人々
カタールにベースを置くOoredooが、正式に新たな携帯電話ネットワークサービスを開始した。ミャンマーで本格的に安価な通話やデータのやりとりが実現しつつある。ミャンマーは軍事政権の下、2011年まで通信は制限されていた。そのため国民の反応は熱狂的で、先月初めてOoredoo のSIMカードが販売開始となった時には、携帯電話ショップに多くの人が殺到。1.60ドルで売られたSIMカードは闇市場で5倍の値段で売られていたがすぐに完売となったほどである。
現在ミャンマーの携帯電話普及率は約27%であるが、今後安価な通話やインターネット接続が可能になれば爆発的なブームを呼び、2015年には携帯電話普及率が80%にまで上昇すると予想されている。
(画像はイメージです)
情報社会教育が急務
インターネットの普及により情報は瞬時に世界へ流れるようになり、調べ物も辞典などを使用することなくインターネット上で簡単にリサーチできる。人々はソーシャルネットワークを利用してコミュニケーションを取り、待ち合わせで待ちぼうけをすることもない。しかし、それら利便性が生み出す問題、例えば差別、いじめ、誤報なども世界各国で多く見られるようになった。ミャンマーでも同様、そのような問題が急激に起こり始めている。
7月に起きた宗教的な暴動のきっかけもインターネット上の噂であった。この暴動では死者も出ている。暴動をきっかけに、警察当局は暴動の誘因となりうるFacebookへのアクセスを遮断した。
しかし、早急な措置として通信アクセスの制限をするのは理解できるが、このような問題の本当の解決はネチケット(Netiquette)を植え付ける情報社会教育なのではないだろうか。
多くの海外企業がミャンマーに進出し、新しい物を持ち込むことは悪いことではないし、むしろミャンマーの成長には不可欠である。しかし、新しいものが生み出す問題の解決法も同時に持ち込まなければいけないのではないだろうか。
外部リンク
Talk is suddenly cheap in Myanmar – and that could be costly
http://www.adn.com/article/
Ooredoo heralds commercial launch in Myanmar
http://www.totaltele.com/
Ooredoo surfs into Nay Pyi Taw, unveils Net pricing strategy
http://www.elevenmyanmar.com/
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