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2014-08-26 14:00

政治

「政治犯」の定義を求めて

政治犯
「政治犯」定義のための草案作り
ミャンマーの元政治犯グループと彼らを支援するグループが、政府へのロービー活動の一環として、8月17日と18日にヤンゴンのペヤ僧院にてワークショップを開催した。

このワークショップの目的は「政治犯」の定義の草案である。ワークショップの結果はミャンマー政府に提出される予定で、可能であれば国内の政府や議会で共通の認識を定着させたい意向のようだ。

ワークショップには、非政府組織、学生団体、学者、弁護士、そして下政治犯の代表者らが参加した。

(画像はUCANEWSより)

なぜ「政治犯」の共通定義が必要なのか?
そもそも、元政治犯といわれている人たちは、なぜ「政治犯」に対する共通の定義が必要なのだろうか。

テインセイン大統領就任以降、数百人もの政治犯が開放された。しかし、彼らのほとんどが一般的な犯罪の恩赦の一部として開放され、犯罪歴は残ったまま。

そのため、官職に就くことができず、また、雇用の機会も限られている。例えば、学生活動家が学業を終えて教師になっても、犯罪歴があるために教師として働くことができない。

また、政府は2013年末までに全ての政治犯の恩赦を約束していたにも関わらず、29人が未だ投獄されたままになっている。

政府筋によると、この29人は薬物乱用、殺人、爆撃などの犯罪が見つかったために恩赦にすることができないとのこと。

そのため、政府にとっては全ての政治犯は開放したことになっているが、元政治犯グループや支援団体にとってはまだ29人残っているという矛盾が生じている。

一般的な「政治犯」の定義は、彼らが市民の権利を保護しようとしているときや、当然の権利を求めたことで投獄されることも含んでおり、最近では政治活動家が無関係の犯罪で起訴されることもあるようだ。

総じて、御都合主義の「政治犯」の定義が問題を複雑にしているように思える。政治犯の定義を明確にし、国としての共通認識が必要なのは、言うまでもないだろう。


外部リンク

Myanmar still seeks definition of political prisoner
http://www.elevenmyanmar.com/

Myanmar insists all political prisoners have been freed
http://www.ucanews.com/news/

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