2014-05-30 09:00
社会
福岡市がヤンゴン市と「まちづくり協力・支援に関する覚書」締結

ヤンゴン市が抱える都市問題の解決のために
福岡市は、ミャンマー最大の都市・ヤンゴン市と水道分野の整備を中心とする「まちづくり協力・支援に関する覚書」を締結した。福岡市は今回の覚書を通じ、ヤンゴン市との協力関係を強固なものにし、水プロジェクトをはじめとするインフラ事業への地元企業参入を支援する。
(画像はyoutube福岡チャンネルより)
福岡市の取り組み
福岡市は2012年4月から、ほかの自治体に先駆けて市水道局の職員をJICA(国際協力機構)専門家としてヤンゴン市に長期派遣。水道事業運営の協力を推進し、ヤンゴン市から高い評価を受けている。また、ヤンゴンの水道技術者を福岡市に招き、漏水防止対策などについての研修を実施する予定である。市は今年度中に副市長をトップとして構成される「(仮)福岡市国際貢献・国際展開推進会議」を設置する予定。
外務省やJICA出身者、海外ビジネス経験者の知識も生かして海外ビジネス展開の取り組みを強化する方針である。地元企業を対象に「国際展開に向けた勉強会」も継続し、官民連携による政府開発援助(ODA)受注などの形でビジネス展開することを目指す。
ヤンゴン市と福岡市の水事情
ヤンゴンの上水道普及率はわずか38%。その上、各家庭に届くまでに水道管からどれだけの水が漏れたかを表す漏水率は50%にのぼる。供給した水の半分が途中で漏れるか、勝手に抜き取られる状態だ。フラ・ミン市長はインフラ開発の中でも水問題を差し迫った課題としている。これに対し、長年渇水に悩んできた福岡市の漏水率は世界の大都市の中でもトップクラスである。福岡市の漏水率はわずか2.6%。ロンドン26%、モスクワ10%など、他の大都市と比べてもその低さが伺える。また、福岡市は老朽水道管の保守管理や再処理水の利用などに高い技術を持っている。
ミャンマーは2011年以降民主化が進み、“アジア最後のフロンティア”として世界が注目している。特に人口510万人のヤンゴンは、インフラ整備などを中心に各国の進出が加速している。
日本が誇る”技術“と”まごころ“を駆使して、多くのヤンゴンの人々が安全な水を手に入れられる日が早く訪れることを祈りたい。
外部リンク
福岡市長 高島宗一郎 ミャンマー市長訪問 覚書調印式に出席
https://www.youtube.com/watch?v
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