2014-03-27 20:00

プレスリリース/コラム

ラカイン州での医療活動再開には至らず-国境なき医師団(MSF)

国境なき医師団
MSFインターナショナル会長医師ミャンマー入りも医療活動再開への合意に至らず
ラカイン州での医療活動の中止命令を受けた国境なき医師団(MSF)(以下MSF)は、2月26日以降、同州での医療活動の再開に向けミャンマー連邦共和国政府とハイレベル協議を重ねている。

3月16日には、MSFインターナショナル会長のジョアンヌ・リュー医師もミャンマーに到着し、協議や視察を行っている。

また、首都ネピドーでは政府要人との会見に挑んだが、医療活動再開への合意には至っていない。

(画像はプレスリリースより)

失われた診療機会-3週間で2万5000件と推定
MSFの活動が中止されてからの3週間で、推定2万5000件の診療機会が失われた。

そのうち5歳未満児が対象とされていたのは約5300件で、40人の子どもが栄養失調治療プログラムへの受け入れ機会を逃した。

診療再開のメドが立たない状況では、今後ますます診療機会が失われていくことになる。

手つかずの医療ニーズ-今後の見通しは?
ラカイン州でのMSFの活動実績は20年にわたる。その間、医師、看護師、助産師らは精力的に活動をしてきたが、同州の医療ニーズの規模は大きく、全てに対応できていたわけではない。

現状から見れば、MSFと保健省などの機関が協力し合うことが必要不可欠だと思われる。

現在の協議では、同州における急患の病院紹介のような救命サービスの再開、MSFが取り組んできたHIV・結核患者の治療継続を保障するにことに重点がおかれている。

リュー医師は「次のステップとして医療ニーズを満たす具体的な計画策定に向けて協議を進める必要があります。連邦共和国およびラカイン州担当局、地元の有力者とともに、共通の目標達成に向けて建設的な対話が継続できることを期待しています」と述べている。(ニュースリリースより)


一日も早くMSFの活動が再開されることを望むばかりだ。


外部リンク

国境なき医師団(MSF)日本
http://www.msf.or.jp/

国境なき医師団(MSF)日本のプレスリリース
http://www.msf.or.jp/news/


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