2014-03-01 08:00
社会
厳しい図書館の運営事情、しかし大きな存在意義

公共図書館と情報ニーズについての調査レポート
2014年2月2日、アジア財団(The Asia Foundation)はミャンマーの公共図書館と情報ニーズについての調査レポートを公表した。ミャンマーは社会主義政権時代からのスローガンとして「一村一図書館」が掲げられていたこともあり,農村部にいたるまで図書館が多く設置されている。公共図書館として同国の情報広報局に現在登録されているのは55,755館、そのうち一定の基準を満たしつつ、現在稼働しているとされるのは4,868館となっている。
調査は2013年10月から11月にかけて、これらの図書館から206館をサンプルとして抽出。調査員がサンプル対象を訪問し、合計1,275名の図書館員や住民等にインタビューを行った。
(画像はイメージです)
厳しい状況、しかし地域の生活に少なくない影響
調査の結果によると、村の図書館のうち44%には何らかの資金が入っているものの,その額は年あたり平均24ドルに過ぎない。また、45%の図書館には電気が通っておらず、98%の図書館にはコンピュータがないことも分かった。施設の維持は主に地元住民による寄付によってまかなわれており、職員の給与に充てる資金にも乏しいため、多くの図書館の運営はボランティアに頼っている。しかしこのような状況においても、利用者・非利用者の97%が図書館は地域の生活に一定の、あるいは大きな影響をもたらしていると回答。レポートでは、図書館は地域コミュニティの発展において重要な拠点となる可能性があると結論付けられている。
外部リンク
Myanmar Library Survey Highlights Strengths, Gaps in Country’s Information Infrastructure
http://asiafoundation.org/news/2014/02/
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