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2024-04-24 13:00

社会

ミャンマー出身のカイン・ザー・アウン氏に世界的な権利賞を授与

国際労働組合権利賞
複雑な感情を表明
国際労働組合総連合(ITUC)は4月22日、ミャンマー出身の労働組合指導者で活動家のカイン・ザー・アウン氏に、名誉ある2024年アーサー・スヴェンソン国際労働組合権利賞を授与することを明らかにした。

同氏は受賞に際し、
「2024年のアーサー・スヴェンソン賞を大変光栄に思いますが、残念にも思います。なぜなら、私が受賞している間、私の国の労働者は苦しんでいるからです」(プレスリリースより)
と複雑な感情を表明している。

同賞は、正義、民主主義、人権を求めるミャンマーの労働組合と国民の絶え間ない闘いと犠牲を表彰するものだからだ。

クーデター以来、ミャンマーでは4,500人以上が殺害され、約3万人が拘束されたと推定されている。労働組合は残忍な弾圧を受け、数百人の活動家が投獄され、結社の自由やストライキの権利といった労働組合の基本的な権利が暴力的に抹殺された。

カイン・ザー・アウン氏の半生
カイン・ザー・アウン氏は16歳のとき、衣料品出稼ぎ労働者としてタイで働き始めた。それ以来、労働組合の権利と民主主義を追求し、タイで出稼ぎ労働者の権利についての訓練も行っている。

ミャンマーで民主化移行が始まると同氏は帰国し、主に若い女性を雇用して急速に成長する繊維セクターを組織するミャンマー産業労働者連盟を率いることになった。また、ミャンマー労働組合総連合の指導部の重要人物でもある。

2021年の軍事クーデターにより、同氏はドイツへの亡命を余儀なくされ、同国からミャンマーの労働組合運動を代表して民主主義への復帰を訴えている。

ITUCはアーサー・スヴェンソン国際労働組合権利賞に同氏を選出した理由を、
「彼女は最も抑圧的な状況下で民主主義、社会正義、労働者の権利のための戦いに必要な勇気と回復力を体現している。 彼女のリーダーシップは世界中の労働組合活動家にインスピレーションを与えており、世界の労働組合運動は彼女を支持している」(プレスリリースより)
と述べている。

(画像はプレスリリースより)


外部リンク

国際労働組合総連合
https://www.ituc-csi.org/

国際労働組合総連合のプレスリリース
https://www.ituc-csi.org/

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