ミャンマーニュース

5月14日に大型サイクロン「モカ」がミャンマーに上陸し、数十万人の避難民が暮らす内戦状態のラカイン州で家屋の倒壊、樹木の伐採、電柱の倒壊、通信回線の遮断など深刻な被害をもたらしたという。

また、サイクロンにより数百人が死亡した恐れがあるといい、救助団体は同国を襲った史上最強のサイクロンの一つを受けて「大規模な人命の損失」があると警告している。

ミャンマーの中でも貧しいとされるラカイン州がサイクロンの直撃を受け、州都シットウェを浸水させる高潮をもたらした。

この地域には歴代のミャンマー政府が国民であるとの承認を拒否しているイスラム系少数民族のロヒンギャが多数暮らしており、隣国バングラデシュへ逃避したロヒンギャが暮らす世界最大の難民キャンプがあるコックスバザールもサイクロンの影響を受けて数千の避難所が破壊されたという。

サイクロンの上陸が予想された時点で、国連人道問題調整事務所はと懸念を示していた。

ミャンマー軍事政権に対抗して樹立された民主派勢力の国民統一政府は16日、シットウェの難民キャンプで暮らす難民約400人がサイクロンによって引き起こされた洪水ででき死したことを明らかにした。

また、ラカイン州北部で救助活動を行っている団体であるアラカン市民社会組織ネットワークも、シットウェの「イスラム教徒」キャンプでは多くの子どもを含む約400人が死亡したとしている。

一方、ミャンマー国軍が所有するメディアであるMyawaddy TVで公式に発表した死者数は3人で、負傷者は13人と対象的な数字を挙げたという。

現時点でどちらの数字も確認が取れていないが、対象的な数字がミャンマーの問題を如実に表している。

（画像はCNNより）

外部リンク

Hundreds feared dead after cyclone hits western Myanmar
https://www.reuters.com/

Hundreds feared dead in Myanmar after Cyclone Mocha
https://edition.cnn.com/

Cyclone Mocha kills dozens in Myanmar
https://www.bbc.com/