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2019-06-10 00:30

社会

ロヒンギャ難民は子どもたちの将来を懸念:UNHCR

UNHCR
最初の3学年の基礎教育のみ
2017年8月以降、約74万人のイスラム系少数民族ロヒンギャがミャンマー北部ラカイン州での軍事弾圧を逃れ、バングラデシュ・コックスバザールにある難民キャンプで暮らしている。

ロヒンギャ難民の半数以上が子どもで、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)は難民の子どもたちのために、より多くの学習機会とより高い教育水準を推進。しかし、大多数の学生は、最初の3学年の基礎教育にしか参加できない。

この教育プログラムでは、学校に通ったことがない、またはミャンマーから逃げたときに高学年で教育が中断された子どものニーズに対応していない。そのため、標準的な認定カリキュラムや認定資格への明確な道筋はなく、14歳を超えると勉強する機会もほとんどなくなるという。

つまり、質の高い初等教育へのアクセスに向けていくらかの進歩がなされているが、年長の子どもたちは見逃されているということだ。

親の苦悩
コックスバザールのキャンプで暮らす6人の子どもの父親であるAbu Sayed氏は、子どもたちの将来を嘆き悲しんでいる。

同氏は子どもたちが教育を受けられずに無教養になることを懸念。
「自分の目からも子どもたちの人生が無意味になっていることが分かる。彼らは、いい職業につくのに十分な教育とスキルを持っていないからだ。それが彼らの将来だ」(プレスリリースより)
と語っている。

6人の子どもの内、下の3人は避難所から歩いてすぐの場所にある仮設学習センターで初等基礎教育を受けているが、上の3人の子どもたちは中等教育を受けられないでいるという。

同氏の長男はミャンマーで6年生まで教育を受けたが、避難所に来てからは勉強を続けることができずにいる。同氏は、
「心配だ。我々は子どもたちが教育を受ける機会を得られることを願っている」(プレスリリースより)
と懸念を示した。

彼らは氷山の一角に過ぎず、多くの子どもたちが同じような状況だ。見過ごされている10代の子どもたちの将来が心配される。

(画像はプレスリリースより)
(C)UNHCR/Roger Arnold


外部リンク

UNHCR
https://www.unhcr.org/

UNHCRのプレスリリース
https://www.unhcr.org/news/

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