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2019-05-20 03:30

社会

ミャンマー強硬派仏教徒ら、イスラム教徒の「祈りの場」を強制閉鎖

ラマダン
許可を無視して強制閉鎖する民族主義者ら
ミャンマー最大都市のヤンゴンにある南ダゴン郡区(South Dagon township)で5月14日と15日の夜、およそ100人の強硬派僧侶や民族主義者らがイスラム教徒の聖なる月「ラマダン」のために設立した3つの一時的な礼拝所の閉鎖を強制した。

圧力の下、イスラム教の指導者たちは祈りの場を閉鎖したが、その場所はヤンゴン管区政府によって許可されていたという。

ヤンゴン管区の警察署長は16日、
「警察が安全を確保するからイスラム教徒は依然として祈りを続けることができる」(UCA news comより)
と述べた。

しかし、イスラム教徒の情報筋によると、その夜、どの場所でも祈りは行われなかったという。

この地域はイスラム教徒が祈りを捧げるモスクがないため、ラマダン期間中の「祈りの場」を地方政府に申請しなければならない。そして、地方政府は5月5日から6月5日までこれらの場所で祈りをすることをイスラム教徒に許可している。

一方、強硬派僧侶や民族主義者らは、イスラム教徒が建物を許可なしにモスクとして使用し、人種的および宗教的対立についての懸念を引き起こしたと主張したという。

訴訟を予期しての行動か
目撃者によると、ヤンゴンの首相の名誉を毀損したとして投獄されていたマイケル・チョー・ミイント(Michael Kyaw Myint)氏が、
「我々が選んだ政府は役に立たないので、我々の宗教のために、今夜、南ダゴンのモスクを破壊するだろう」(MYANMAR TIMESより)
と叫んでいたという。

南ダゴン郡区の総務部門は、礼拝所の閉鎖を強制したマイケル・チョー・ミイント氏と別の人物の2人に対して訴訟を起こしている。

また、マイケル・チョー・ミイント氏も、
「私は裁判に直面するだろう。そして、その準備はできている」(The Irraddyより)
と語っているという。

なお、3つの礼拝所はすべて再開され、イスラム教徒が祈りに集中できるように郡区の治安要因が安全を約束している。

(画像はUCA news comより)


外部リンク

Muslim prayer houses shut down amid ‘nationalist’ protest
https://www.mmtimes.com/

Muslim prayer sites shut down in Myanmar city
https://www.ucanews.com/

Township Administrator Sues Nationalists over Ramadan Prayer Site Closures in Yangon
https://www.irrawaddy.com/

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