• TOP
  • >
  • 社会
  • >
  • ミャンマー国軍、地元議員とロイター通信を「名誉毀損」で告訴
2020-03-12 09:00

社会

ミャンマー国軍、地元議員とロイター通信を「名誉毀損」で告訴

ロイター通信
告訴までの経緯
ミャンマー警察によると、同国国軍は西部の内戦で荒廃したラカイン州ブティダウン郡区(Buthidaung township)での銃撃報道を巡って、地元議員とロイター通信を「名誉毀損」の罪で告訴したという。

ブティダウン郡区では2月25日、イスラム系少数民族ロヒンギャが暮らす村の家屋に砲弾が直撃し、妊婦を含む女性2人が死亡し、数人が負傷した。

国軍のMaung Kyaw Zan中佐は、ロイター通信が「国軍の砲撃が女性2人の死を引き起こした」と報道したことで苦情を受け、2月4日の記者会見で同案件について不満を述べている。

ロイター通信によると、記者会見後に国軍の立場を反映する記事を更新したという。

国軍はその後、当局とニュースメディア間の紛争を裁定するミャンマー報道審議会(MPC)に、ロイター通信への苦情を提出。3月5日に同通信社を告訴した。

地元議員の告訴は“不公平”
ロイター通信は、人々を中傷するために通信ネットワークの使用を禁止した「2013年電気通信法のセクション66(d)」に基づいて告訴され、有罪となれば最大2年の禁固刑が言い渡される。

ロイター通信は、
「我々はミャンマー法の下でロイターまたはジャーナリストに対する刑事訴訟の根拠があるとは考えていない。ロイターに対する刑事告訴は見たことがないので、現時点ではこれ以上コメントすることはできない」(REUTERSより)
と述べた。

さらに、地元議員への告訴に対しても、地元民の代表として人々の意見を述べたまでで、告訴は“不公平”だとの見解を示している。

なお、ブティダウン郡区では、国軍と自治権を求める反政府勢力であるアラカン軍が戦闘を続けており、しばしば民間人が犠牲となっている。

(画像はRadio Free Asiaより)


外部リンク

Myanmar army sues Reuters for criminal defamation: police
https://www.reuters.com/

Myanmar Army Brings Defamation Case Against Lawmaker, Reuters Over Report of Killings
https://www.rfa.org/

Myanmar army sues Reuters over report on deaths of Rohingya women
https://www.theguardian.com/

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • twitter
  • facebook