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2020-01-27 00:15

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アムネスティ、国際司法裁判所の決定を歓迎

アムネスティ
世界は彼らの残虐行為を容認しない
国際的な人権擁護団体であるアムネスティ・インターナショナル(Amnesty International、以下「アムネスティ」)は1月23日、国際司法裁判所(ICJ)がミャンマー政府に対し、イスラム系少数民族ロヒンギャへの残虐行為を防止する保全措置をとるよう命令したことを歓迎した。

アムネスティの地域ディレクターであるニコラス・ベクリン(Nicholas Bequelin)氏は、
「この決定はミャンマー高官へのメッセージとなる。世界は彼らの残虐行為を容認せず、今日のラカイン州の現実に関する彼らの無意味な美辞麗句をやみくもに受け入れないだろう」(プレスリリースより)
と述べた上で、ラカイン州に残っている推定60万人のロヒンギャが日常的かつ体系的に基本的な権利を否定されていることに言及。

さらに、ミャンマーによるロヒンギャへの進行中の違反をやめさせるだけでなく、証拠の隠滅も阻止しなければならないとの見解を示した。

これまでの経緯
イスラム教徒が大多数を占めるガンビアは11月11日、ミャンマー国軍によるロヒンギャへの行為が1948年のジェノサイド条約に違反しているとしてICJに提訴。

訴状には、ロヒンギャに対するジェノサイド犯罪に相当または一因となる可能性があるすべての行為を防止し、さらなる被害からロヒンギャを保護するための措置を命じる緊急要請が含まれていた。

保全措置に関する公聴会は12月10〜12日にICJで開かれ、ミャンマーの事実上のリーダーであるアウンサンスーチー国家顧問が自ら出廷し、訴状内容を否定するとともに訴訟の棄却も要請している。

なお、ICJの決定の数日前となる1月20日には、ミャンマー政府が設立した独立調査委員会が「ジェノサイドの意図は認められなかった」との最終的な結論を出している。

(画像はプレスリリースより)
Photo: Allison Joyce/Getty Images


外部リンク

アムネスティ・インターナショナル
https://www.amnesty.org/

アムネスティ・インターナショナルのプレスリリース
https://www.amnesty.org/news/

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