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2020-07-27 11:00

学術

ミャンマーが日本の技術支援で初の衛星打ち上げにチャレンジ

衛星打ち上げ
5年間で2つの衛星を開発
ミャンマーは日本の北海道大学と東北大学の助けを借りて超小型衛星を開発し、2021年に地球軌道に打ち上げる予定だ。これはミャンマーにとって初の試みである。

北海道大学の教授であり宇宙ミッションセンターの所長である高橋氏によると、ミャンマーの国立大学であるミャンマー航空宇宙工学大学の大学院生が日本に来て、重量が約50kg、片側が最大約50cmの超小型衛星の開発に取り組むという。

このプログラムの下で、ミャンマーのエンジニアは5年間で2つの衛星を開発し、打ち上げまでの一連のプロセスを通じて、衛星の設計と衛星データの分析に関する専門知識を身につける。

最初の7人の学生は3月に来日する予定だったが、新型コロナウイルスの世界的な大流行で旅行制限が課されたため遅れているという。

しかし高橋氏は、
「プログラムの準備は現在進行中であり、状況が改善したときに学生を歓迎する準備ができている」(NIKKEI ASIA REVIEWより)
と述べている。

独自衛星構築で経済の飛躍的向上を期待
このプロジェクトは国独自の衛星システムの構築を目的としたミャンマー政府によるプログラムの一部だ。

ミャンマー航空宇宙工学大学のKyi Thwin氏は、
「独自の衛星を構築すれば、それだけ安くなる」(The Taiwan Timesより)
と述べた上で、ミャンマーの経済を飛躍的に向上させるとの見解を示した。

ミャンマーが打ち上げる衛星は地球観測衛星であり、農業の生産性を高め、災害による被害の防止と軽減、環境汚染の監視に使用される。

北海道大学と東北大学が新たな技術を開発
北海道大学と東北大学は、超小型衛星のための2つのユニークな技術を開発。1つは衛星の姿勢を傾けて特定の領域を正確にターゲットにするもので、もう1つは目的に応じて異なるスペクトルの光を検出するためのセンサーのリモート調整を可能にするものだという。

どちらの技術も観測の柔軟性を高めるのに役立ち、ミャンマーの新しい衛星に搭載される可能性が高い。

なお、2016年に北海道大学宇宙ミッションセンター主導で、アジア超小型衛星コンソーシアムを設立。このコンソーシアムは、ミャンマーや日本を含むアジア新興国の16の大学と宇宙機関で構成され、超小型衛星の開発技術と観測データの共有を目的としている。

(画像はNIKKEI ASIA REVIEWより)


外部リンク

Myanmar joins band of Asian nations launching satellites
https://www.bangkokpost.com/

Myanmar to launch its first satellite in 2021 with Japan's help
https://asia.nikkei.com/

Myanmar To Launch Satellite Into Space
https://thetaiwantimes.com/

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