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2020-07-13 14:00

社会

国際人権団体、バングラデシュ離島にいるロヒンギャの本土避難所への移送を要請

ロヒンギャ
洪水や暴風の危険にさらされる環境
米国に基盤を持つ国際人権団体のヒューマン・ライツ・ウォッチ(Human Rights Watch:HRW)はバングラデシュ当局に対して、ベンガル湾に浮かぶバサンチャー(Bhasan Char)島にいるロヒンギャ難民を本土コックスバザール(Cox’s Bazar)の難民キャンプに移送するよう要請した。

バングラデシュ当局は新型コロナウイルスの感染から保護するために、救助された難民は一時的にバサンチャー島で隔離される必要があると主張しているが、難民は2ヶ月以上も島にとどまり、モンスーンシーズン中の今、洪水や暴風の危険にさらされているという。

HRWのブラッド・アダムス(Brad Adams)氏は、
「バングラデシュ当局は、家族が再会を切望しているにも関わらず、モンスーンの真っ直中にある島のほとりに難民を拘束する口実としてパンデミックを利用している」(プレスリリースより)
と述べている。

深刻な飲料水不足に直面か
コックスバザールにいる家族はHRWに、バサンチャー島の親族が移動の自由や食料、医療へのアクセスなしに拘束され、安全な飲料水の深刻な不足に直面していると明かした上で、一部の難民が当局により虐待されていると主張している。

人道支援の専門家は、島の居住性、およびそこに住む難民の移動の自由と、食料、水、医療、教育へのアクセスについて繰り返し懸念を表明。

これらの懸念を踏まえて、バングラデシュ当局は、政府が国連機関や独立した技術専門家からの許可を待つとし、
「難民が強制的にバサンチャー島に移住させられることはない」(プレスリリースより)
と述べている。

しかし、HRWは当局が島にいる難民を家族の元へ戻すことを拒否していると非難した。

なお、ロヒンギャ難民はミャンマーで迫害を受け、国境を越えてバングラデシュへ逃げた人々である。

(画像はプレスリリースより)
(C)2019 AP Photo/Saleh Noman


外部リンク

ヒューマン・ライツ・ウォッチ
https://www.hrw.org/

ヒューマン・ライツ・ウォッチのプレスリリース
https://www.hrw.org/news/

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