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2018-05-01 05:00

社会

ミャンマー北部で新たな衝突、4,000人以上が避難:OCHA

カチン州
4月上旬より国軍とKIAの戦闘が激化
国連人道問題調整事務所(OCHA)の代表であるマーク・カッツ(Mark Cutts)氏は、ミャンマー最北端のカチン(Kachin)州で過去3週間に、4,000人以上の住民が避難を強いられたことを明らかにした。

住民が避難する原因となったのは、ミャンマー国軍と同国で最も強力とされる反政府勢力の1つであるカチン独立軍(Kachin Independence Army:KIA)との戦闘が4月上旬より激化したためだ。

国軍はKIAと戦うために2,000人の歩兵部隊、戦闘機、ヘリコプターを送ったとされ、同地域にある18郡区のうちの半分で戦闘が報告されているという。

OCHAのカッツ氏は、
「現地当局から、紛争地域に多くの民間人が閉じ込められていると報告を受けている」(APFより)
と述べた上で、
「我々の最大の関心事は、妊婦、高齢者、小児、障がい者などの民間人の安全確保であり、これらの人々が保護されていることを保証する必要がある」(APFより)
とつけ加えた。

新たに4,000人が避難
KIAは1948年、カチン族による独立を目指して活動を開始。1990年代半ばにミャンマー政府と和解し、顕著な活動はみられなかったが、2000年代後半から軍事組織としての活動が活発化している。

2011年には国軍との武装闘争が再開され、その以降、衝突が繰り返されてきた。2011年の衝突では約9万人が難民キャンプに逃れ、今年1月以降には約1万5,000人が避難している。

今回避難したとされる4,000人という数字には、これら過去に避難した人々は含まれていないという。

ミャンマーでは、ラカイン州でイスラム系少数民族ロヒンギャが国軍による迫害を受けている問題が国際社会から非難を受けている。

同国の事実上のリーダーであるアウンサンスーチー国家顧問は2016年に政権を握って以来、「和平」を優先事項としているが、状況が好転したとはいい難いのが現状だ。

(画像はBangkok Postより)


外部リンク

Thousands flee fresh clashes in northern Myanmar: UN
https://www.afp.com/en/

Thousands flee fresh fighting in northern Myanmar
https://www.bangkokpost.com/

Myanmar rebels say clashes with government could displace more people
https://www.reuters.com/

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