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2016-12-13 22:00

社会

国連が民族浄化が懸念されるロヒンギャ弾圧でスーチー氏に現地訪問を要請

国連
国連特別顧問が直接スーチー氏に訴え
国連(United Nations)はミャンマーの事実上の指導者であるアウンサンスーチー(Aung San Suu Kyi)氏に、ミャンマー国軍がイスラム系少数民族ロヒンギャに対して残虐な弾圧を実施したと国際社会から非難されている同国北部ラカイン州を訪問するよう要請した。

これは12月8日に国連本部で声明として発表され、ミャンマー担当の国連特別顧問ヴィジェイ・ナンビア(Vijay Nambiar)氏が平和を象徴する存在とされるスーチー氏に直接訴えかけている。

同氏は
「地元住民に安全を提供するのではなく、防御的なアプローチを選んだことは、地元住民の不満や国際的な失望を引き起こした」(THE STAR ONLINEより)
と述べた上で、スーチー氏の現地訪問を強く求めた。

一方、スーチー氏は12月初めに、ラカイン州での仏教徒とイスラム教徒の対立を国際社会があおっていると批判している。

国際社会からの批判・懸念が止まらない
ミャンマーでは10月9日に3つの国境警備隊が襲撃され9名の警察官が死亡したのをきっかけに、2ヶ月に及ぶ戦闘が続いている。その間、少なくとも86名が死亡し、1万人以上が国境を越えてバングラデシュに逃げ込んだ。

また、国軍により閉鎖されているラカイン州では、レイプ、放火、虐殺なども記録され、「民族浄化」が行われていると国際社会から懸念されている。

4日にはマレーシア首相がロヒンギャ「虐殺」の解決を国際社会に呼びかけ、9日には14の外交使節団による救援物資配送の再開を求める声明が出された。

また、ラカイン州の人道的支援のために設けられたラカイン州諮問委員会の委員長であり、元国連事務総長のコフィ・アナン(Kofi Annan)氏は現地を視察し、ミャンマーの治安部隊に法の支配下で行動するよう要請している。

「平和的手段による民主主義、人権と民族和解を達成するために努力する」としてノーベル平和賞を受賞したアウンサンスーチー氏が、国際社会から「虐殺」「民族浄化」と批判されているのを無視し続けるのはなぜなのだろうか。

(画像はTHE NEWS INTERNATIONALより)


外部リンク

UN calls on Myanmar's Suu Kyi to visit crisis-hit Rakhine
http://www.thestar.com.my/

U.N. urges Myanmar's Suu Kyi to visit country's divided northwest
https://www.thenews.com.pk/

UN calls on Burma's Aung San Suu Kyi to halt 'ethnic cleansing' of Rohingya Muslims
http://www.independent.co.uk/

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