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2017-08-16 18:30

社会

ミャンマー象、今年すでに30頭死亡 このまま続くと絶滅の危機に直面

野生像
年平均死亡数を上回るスピード
「世界象の日」である8月13日、ワイルドライフ・コンサベーション・ソサエティ(Wildlife Conservation Society)、ファウナ&フローラ・インターナショナル(Fauna and Flora International:FFI)、世界自然保護基金(World Wide Fund for Nature :WWF)が発表した共同報告書によると、今年になって少なくとも30頭の象がミャンマーで死亡したという。

今年の死亡数は過去数年間に報告された数値を上回り、野生動物保護専門家の間でミャンマーの野生象の生存に関する懸念が高まっている。

ミャンマーのスミソニアン保全生物学研究所(Smithsonian Conservation Biology Institute)のコーディネーターであるAung Myo Chit氏は、
「今年は30頭の象がハンターによって殺され、6週間のうちに5頭が殺された。これは象の年平均死亡数より少し高くなっている」(COCONUTS YANGONより)
と懸念を示している。

減少の原因は密猟の増加か
ミャンマーの野生象は過去10年でほぼ半減し、1,400~2,000頭と推定されているが、その数は遥かに少なくなる可能性もあるという。

ハンターらは毒蛇とライフルを使って象を殺害。象牙と皮膚を奪い、闇で取り引きをして金もうけをしている。その後、売られた象牙や皮膚は宝石や薬として使用される。

報告書によると、これまで長い間、象の皮膚は違法に取り引きされていたが、現在のレベルではなかったという。

数十年前まで野生の象はたくさんいたが、その減少の速さは驚くに値するもので、WWFのクリスティ・ウィリアムズ(Christy Williams)は、
「象の違法取り引きや疑わしいことがあれば、当局に連絡してほしい」(ELEVENより)
と国民に呼びかけている。

このままのペースで象が減少していけば、ミャンマーの象は絶滅の危機に直面することになるだろう。

来月から開始されるレンジャーによるパトロールに期待がかかる。

(画像はELEVENより)


外部リンク

Conservationists alarmed over rising elephant skin trade
http://www.mmtimes.com/

30 elephants reported dead this year
http://www.elevenmyanmar.com/

Myanmar elephant killings raise fears of extinction
https://coconuts.co/

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